青春18きっぷ利用の函館の旅では、地元で親しまれている有名店をいくつか訪ねてみました。
海鮮が有名な函館ですが、B級グルメについてもなかなか充実している印象でした。
今回は、函館滞在中に訪ねた、函館ならではのご当地グルメについてのレポートです。
函館の有名店を巡る
函館駅の近くには「函館朝市」として有名な市場街があり、カニ、ホタテ、イクラなど海の幸が気軽に味わえる店が並んでいます。
しかし、函館には有名なB級グルメもたくさんあるので、こちらの方が「青春18きっぷの旅」には相応しい感じもします。
函館に滞在した2日目から3日目の間、夜は居酒屋で北海道のご当地ビール「サッポロクラシック」と共にイカの活き造りなどの海鮮を味わいましたが、それ以外の食事は「函館のB級グルメ」を訪ね歩いてみました。
元祖 小いけ
2日目は函館山に登り、立待岬まで歩いたあと、宝来町にあるカレーの有名店「元祖小いけ」を訪ねてみました。
こちらは昭和23年創業のインドカレーの店で、百名店にも名を連ねる全国にも知られた有名店です。
すぐ隣には「小いけ本店」という、やはりカレーの店がありますが、経営は別のようで、よくある後継問題によるものかと思います。
「元祖」の方が「カレー百名店」に登録された店ということで、こちらを訪ねました。
市電が走る大通りから少し奥まったところにある店舗は、外壁がすべてカレー色?でした。
店内に入ると、中央に大きな丸いテーブルが置かれ、右にカウンター席、左にテーブル席があります。
カレー店ですが、メニューにはカツ丼や親子丼などもありました。
その中から、この店の一番人気と思われる「カツカレー」を注文しました。
カツカレー
ご飯の上にカツが載り、カツに半分ほどカレーがかかる、シンプルにして王道な出で立ちの「カツカレー」です。
付け合わせには、福神漬けのほかに、丼用と思われる紅ショウガも用意されています。
こちらのカレーは「とても辛い」と聞いていたのですが、思っていたほどではなく、スパイシーでこくのあるルーは、この辛さがちょうどいいと思えるものでした。
薄めの柔らかいカツは細くカットされていて食べやすく、カレーによく合っていました。個人的にはカツカレーのカツは薄い方がよいと思っています。
全体的にバランスがよく、香辛料の香るたいへんおいしいカツカレーでした。多くの方が絶賛するのも頷ける味でした。
函館駅などの中心街からは離れていますが、カレー好きな方はぜひ、とおすすめできる店だと思います。
ラッキーピエロ
3日目のブランチは、函館駅近くにある「ラッキーピエロ函館駅前店」を訪ねました。
「ラッキーピエロ」は函館限定のハンバーガーチェーン店で、市内にたくさんの店舗があります。
こちらの駅前店は朝8時から営業しているので、観光前の朝食としても利用できます。
独特で派手な装飾にあふれる店内はけっこう広く、すでにたくさんのお客さんがゆったりと朝のひとときを過ごしていました。
ゆとりのあるボックス席は居心地もよく、天気がよくなかったので、天候の回復を待ちながらその日のプランの練り直しをして、けっこう長居をしてしまいました。
チャイニーズチキンバーガー
注文したのは「ダントツ人気ナンバー1セット」です。
こちらの人気ナンバー1である「チャイニーズチキンバーガー」に、「ラキポテ」と「本物ウーロン茶」がセットになった人気のメニューです。
「チャイニーズチキンバーガー」は、甘いタレを絡めた鶏の唐揚げがたっぷりのレタスやマヨネーズと共にパンズに挟まれている、ダントツ人気のハンバーガーだそうです。
チキンもパンズもとても柔らかく、甘めの味付けが食欲をそそります。いわゆる牛肉のハンバーガーとは別物ですが、とてもおいしいハンバーガーでした。
セットになっている「ラキポテ」は、カップに入ったフライドポテトにミートソースとチーズがかかったものですが、濃厚な味が加わったポテトも美味しく、サイドメニューにぴったりです。
そして「本物ウーロン茶」がさっぱりとさせてくれる絶妙なセットだと思いました。
テイクアウトもできますが、これは出来たてを店内で味わうべきだと思います。
全国に知られるご当地バーガーですが、人気の訳を実感しました。注文はしませんでしたが、「もう一つ食べようか」と本気で考えたくらいです。
店舗数も多く立ち寄りやすいので、函館へ来たなら一度は食べてみることをおすすめします。
ハセガワストア
その他、北海道だけのチェーン店の人気メニューなども試してみました。
「ハセガワストア」は北海道南部に展開する惣菜を扱うチェーン店なのですが、ここの「やきとり弁当」が有名で、「ハセストと言えばやきとり弁当」といった感じで、ほぼ代名詞になっています。
そのハセガワストアが駅前にあったので、3日目に早めの夕食として食べてみました。
やきとり弁当
小さな店内に入るとやきとりを焼く匂いが立ち込め、壁には様々なオリジナルグッズが並んでいます。
店内には注文の方法が詳しく掲示されていて、それに従い、まず注文用紙に希望の商品と個数を記入します。
これをお店の方に渡すと、番号札を渡されます。
そして店内でやきとりを焼き始め、その場で出来たての弁当を作ってくれ、出来上がると番号が呼ばれて商品を受け取るという方式です。
店内では作り置きのやきとりも売っているのですが、やはり焼きたてはおいしいです。このシステムはとても良いと思いました。
注文したのは「やきとり弁当 野菜ミックス」です。
店内の掲示には、豚肉のねぎまの串焼きが3本載るやきとり弁当に「特におすすめ」と書かれていたのですが、ここ数日ちょっと野菜が足りない食事をしてきたので、野菜ミックスにしてみました。
野菜ミックスは豚肉串の他に、鶏肉の串と野菜の串が載るもので、いろいろ食べてみたかったのでちょうどよい感じでした。
味は5種類あるのですが、基本と思われる「タレ」を選択し、しばし店内で待ちます。
出来上がったやきとり弁当は、ごはんの上にのりを敷き、そこにやきとりが3本載るだけのいたってシンプルな弁当なのですが、これがなかなかのおいしさでした。
甘めの味付けで、弁当のおかずになるように作られたやきとりのおかげだと思います。
こちらもあさ8時から営業していますが、閉店は19時と早めなので、夜に食べたい場合は、早めに購入しておく必要があります。
セイコーマート
北海道のご当地コンビニといえば「セイコーマート」。こちらも店内で作る惣菜などが有名です。
3日目の夜、帰りのフェリーで食べる夜食を購入しようとたち寄ったのですが、カツ丼のような弁当を持ち歩くわけにもいかず、パック入りのパスタを2つ購入しました。
驚くのはその安さで、写真の商品は128円(税込138円)で、おにぎりやカップ麺より安いくらいです。
レジでは何も聞かずに当然のように持ち帰り用のポリ袋に入れて渡してくれましたが、こうした対応も逆に新鮮でした。
観光客向けの店はけっこう強気の価格設定のようですが、地元の生活に関わる部分に関しては、北海道の文化なのでしょうか、出来たてを提供したり価格を抑えていたりして、美味しく安く提供しようとするホスピタリティが高いと思う場面がたくさんありました。
豊かな自然や様々な食材が紹介される北海道ですが、そういうものとは別の、もう一つの隠れた魅力が見られたような気がしました。