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【青春18切符で函館へ】0泊3日?最安北海道チャレンジ旅

【1泊4日函館の旅】残った青春18切符で節約&チャレンジの旅

「青春18切符」は普通列車1日乗り放題が5回使えるチケットですが、何回分か残っていた場合、どう使うかを考えてしまうことがあります。

北海道への旅行は、今では飛行機や新幹線が主流ですが、この切符を使えば、最も少ない費用で北海道へ行くことが可能です。

今回は、青春18切符を使った、ちょっとハードな北海道へのチャレンジ旅についてです。

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青春18切符 残り2回分

二十間坂

先日の「サンライズ出雲」の旅の帰路で、あちこち立ち寄るために「青春18切符」を購入していました。

青春18切符は普通列車1日乗り放題が5回使えるチケットですが、この旅では3回分を使い、2回分が残っていました。

使用期限が迫る中、これをどう使うかあれこれ考えていたのですが、1~2日の範囲ではだいたいの所に行ったことがあり、なかなか魅力的なコースが思い当たりません。

そんな中で、この切符1回分で一番遠くへ行くとすると、どこまで行けるかを調べてみました。

すると、東京発で北へ向かうと、「青森」まで行くことができるようでした。

そうだ 北海道行こう

青森は先日行ったばかりだし・・と思ったのですが、ここに+αをすれば「北海道」まで行くことも可能では・・と、さらに調べてみました。

青春18切符に合わせて使える北海道新幹線の「オプション券」を利用すれば、北海道へ行くこともできるのですが、津軽海峡を挟むこの区間は新幹線とのアクセスがよくないため、北海道へ渡るには少なくとも2日が必要でした。

目的地が「函館」の場合でも、行きで2日、帰りで2日の3泊4日が必要で、その間の観光などの滞在時間はおよそ1日分といった感じなので、これなら他の方法で行った方がよいだろうなと思いました。

そして、さらに「フェリー」を使えばどうなのかを調べてみました。

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0泊3日1万円以下の函館の旅が可能

金森赤レンガ倉庫

津軽海峡を渡るフェリーには、夜の間も運行している便があります。

これを使えば、さらに時短ができると思い調べてみると、夜の間にフェリーで寝ながら移動し、昼の間に観光をする「3日間での函館旅行」が可能なようでした。

フェリー利用での時短函館の旅は、以下のようなものになります。

1日目の朝、青春18切符で東京を出発し、普通列車を乗り継いで夜遅くに青森に着いた後、その足でフェリーの深夜便に乗って仮眠を取り、2日目の朝に函館について1日中観光をした後、再び深夜便のフェリーで仮眠を取りつつ青森へ戻り、3日の朝青森発の列車に乗って東京へ戻るという「0泊3日函館の旅」が可能で、予算的にも、交通費の合計が1万円以下という破格の旅になりました。

しかし、最初からこのような旅を、実際にやってみようと思っていたわけではありませんでした。

3日のうちの丸2日は列車とフェリーの中、しかも睡眠は長くても3時間程度の仮眠が2日続く旅が、楽しいのか、体力的にもつのか、などと考えると、学生時代のような体力に溢れていた時期のチャレンジならいざ知らず、とても現実的とは思えませんでした。

     

そうこうするうちに「青春18切符」の期限は近づき、無理をする必要もないのでこのまま無駄になってしまってもいいかと思っていたのですが、新年度を迎える春の気分に後押しされたのか、なぜか「チャレンジ精神を忘れてはいけない」という謎のやる気が出てきて、「今だからこそやる」と自分を鼓舞していました。

それでもさすがに「0泊3日」は心配だったので、函館で1泊して休息を取れるように「1泊4日」で計画することにしました。

しかし実際にやってみた今、フェリーでは思った以上にしっかりと眠ることができたので、「0泊3日も十分に可能」だと思っています。

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普通列車の長い一日

鳥海山夕景

それでは、函館までの旅の概略をたどってみようと思います。

1日目と4日目は、とにかく東京~青森間を移動する列車での長い1日になります。

東北方面のJR路線は、新幹線の関係で東北本線が途中で途切れてしまうため、青森まで行くには日本海沿岸に出て羽越本線などを乗り継いでいくことになります。

上野駅5:13発の高崎線に乗車して乗り継いでいくと、お昼過ぎに到着する「村上駅」で46分の乗り換え待ちがあります。

JR村上駅

昼食を摂りに出るには中途半端な時間なので、駅のコンビニで昼食を購入しました。村上駅には駅そばなどの店舗はないようでした。

粟島を望む

羽越本線に入ると、列車は日本海に沿って走り、海の景色が美しいです。

JR鶴岡駅
鳥海山
日本海に沈む夕日

18時過ぎに到着する「秋田駅」では、60分の乗り換え待ちがあります。

JR秋田駅
ぎばさときりたんぽそば(840円)

夕食の時間帯なので、駅舎内にある「駅そば しらかみ庵」で「ぎばさときりたんぽそば」を食べてみました。

「ぎばさ」というのは初めて食べましたが、秋田で古くから食されている海藻だそうで、粘り気があって蕎麦に合います。

JR秋田駅

ここからは本日最後の奥羽本線で青森へ向かいます。

JR青森駅(西口)

青森駅に到着したのは22:18。列車での長い1日でした。

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津軽海峡を渡る

津軽海峡フェリーターミナル(青森)

しかし、1日目はまだ終わりません。これから歩いてフェリーターミナルへ向かいます。フェリーターミナルへは、徒歩で約45分の道のりです。

フェリーの予約はしておらず、当初は料金の安い「青函フェリー」の2:00発の便に乗ろうと思い、青函フェリーのターミナルへ向かいました。

受付をしようとすると、この便は「一般の乗船はできない」と言われてしまったので、あわててすぐ隣にある「津軽海峡フェリー」のターミナルへ向かいました。

フェリーターミナル待合室

津軽海峡フェリーでは2:30発の便に無事乗船できましたが、事前に確認をしていなかったため不測の事態になってしまいました。

青森港では、フェリーターミナルが隣接しているので事なきを得ましたが、これが函館だったら、2社のフェリーターミナルが離れているので、もう少し大変なことになっていたと思います。やはり事前の確認は大切です。

津軽海峡フェリー
客室入口への道

深夜のフェリーに徒歩で乗船していく人は、10人にも満たない数でした。

スタンダード

スタンダードの客席も空いていて、大部屋が貸し切り状態でした。

できるだけ睡眠を取ろうと思い、すぐに寝る準備をしましたが、思いの外ぐっすりと寝ることができました。

3時間ほど眠ったあと、シャワーを浴び、カーテンの隙間から外を覗くと、すでに函館の街が見えています。

急いで甲板に出ると、函館山がすぐそこに迫っていました。

フェリーから見た函館山
函館港に到着

6:10 フェリーは函館港に到着しました。

ボーディングブリッジでターミナルへ
津軽海峡フェリー函館ターミナル

「津軽海峡フェリー函館ターミナル」から、函館駅までは徒歩でおよそ1時間。

冷たい海風に吹かれながら、朝から1時間歩くのはさすがに避けたかったので、ここは鉄道を利用しようと思い、道南いさりび鉄道の「七重浜駅」へ向かいます。七重浜駅までは徒歩で約20分です。

七重浜駅
道南いさりび鉄道

七重浜は無人駅で、早朝の駅には乗降する人もほとんどいません。

ホームで待つと、一両だけの車両がやってきました。ここから函館まで2駅だけ乗車しました。(七重浜~函館の運賃 大人340円)

JR函館駅

1昼夜をかけて、函館までやってきました。

2日目~3日目の行動の詳細はここでは触れませんが、函館山に徒歩で登ったり、山頂から立待岬まで歩いたり、市電に全線乗ってみたり、B級グルメを食べてみたり、夜景を見に再び函館山に行ったり、五稜郭へ行ったり、摩周丸を見てみたり、坂道を歩いて古い教会や公会堂を訪ねたりと、2日間で主な観光地はだいたい巡ることができたのではないかと思います。(「函館山登山」と「B級グルメ」については、別の記事にまとめる予定ですので、そちらをご覧ください)

3日目夜からの帰路は、来たときと同じルートを戻っていくことになるので詳細は省きますが、無茶な挑戦に思えた今回の旅も、思っていた以上に充実した旅になり、十分に楽しめたと思います。

なお、函館までの往復の運賃と宿泊費は、合計で15,000円ほどというリーズナブルな旅でした。時間はあるがお金はないという方にはおすすめかもしれません。

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旅の情報まとめ

夜の函館山展望台

今回の旅に関わる情報を簡単にまとめておきたいと思います。函館の旅を計画している方の参考になれば幸いです。

鉄道関係

羽越本線 車窓より粟島を望む

「青春18切符」は年に3回、約1ヶ月間の利用期間が設定されて発売される切符で、名前は「青春18」ですが、年齢制限はなく誰でも購入・利用ができます

1枚12,050円(2024年の価格)で、JR全線の普通列車の普通車自由席の1日乗り放題が5回利用できます。(1回あたり2,410円

新幹線の開通に伴い分離民営化された「第三セクター路線」などでは利用できないので注意してください。(新幹線の延伸に伴い、利用できる区間は減り続けています)

フェリー関係

津軽海峡フェリー ブルーマーメイド

フェリー2社の違い

「青森~函館」間を結ぶフェリーには「青函フェリー」と「津軽海峡フェリー」の2社があり、どちらも徒歩での乗船もできます。

「青函フェリー」は船がやや小さめで車両が中心という感じですが料金が安く、「津軽海峡フェリー」は船が大きく人も車両もたくさん運びますが料金は多少高めと言う感じです。

「青函フェリー」の船はおよそ3000トン、「津軽海峡フェリー」の船はおよそ9000トンなので、船に弱いという方は揺れの少ない大きな船を選んだ方が無難かもしれません。

出港の30分前には乗船が始まるので、受付の時間などを含めるとおよそ1時間前にはターミナルに着いている必要があります。船の運航は急な変更等があったり、一般客が利用できない便もあるので、乗船前に各社のホームページを必ず確認しておくことをおすすめします。

運賃は時期によって変動しますが、それぞれネット予約割引や割引クーポン券などによる割引があり、ホームページに情報が出ています。

船内の様子

今回は往復共に「津軽海峡フェリー」に乗船しましたが、座席は行きは「スタンダード」、帰りは「ビューシート」を利用してみました。

スタンダードの客室

「スタンダード」は、カーペットの大部屋に雑魚寝スタイルですが、空いていたため一部屋を独占して使うことになり、しっかりと睡眠を取ることができました。

ビューシート

一方「ビューシート」は、船の後方を見渡せる座席が並ぶ指定席ですが、船でしっかり寝たいのなら、むしろ完全に横になれるスタンダードの方がよいかもしれません。

航行上の決まりで夜は窓のカーテンを開けることもできないので、昼間はよいですが夜間に乗るメリットはあまりないと思いました。

オートショップ
オートショップの自販機
シャワールーム

船内には自販機コーナーやゲームコーナーなどがあり、シャワーも自由に利用することができます。(シャンプー、コンディショナー、ボディソープあり、タオルは各自持参)

フェリーターミナルへのアクセス

青森のフェリーターミナルは2社が隣接していますが、函館は2社のターミナルがけっこう離れているので、どちらへ行くか間違えないように確認しておくことが必要です。

どちらのフェリーターミナルも、公共交通機関でのアクセスはよくないので、歩くかタクシーを利用するのが最も分かりやすい移動方法になります。

フェリーターミナル行きのシャトルバスや路線バスもありますが、本数がかなり少なく、また夜間の乗船に接続するような便はありません。

函館観光関係

函館市電(十字街)

交通手段

今回の旅は「歩くことが前提」だったので、函館市内の交通機関は、基本的に「市電」のみ利用しました。

函館市電の1日乗車券は600円で、市内各所で販売しています。今回は朝早くに到着したので、観光案内所などが開いておらず、駅前のコンビニで購入しました。

函館の町はそれほど広くはないので、市電と徒歩の組み合わせが手軽で便利だと思います。

バスは「函館山の夜景」を見るために「直行便」を利用しました。函館駅前と函館山展望台を直通で結び(途中下車不可)、夜景の時間帯のみ運行していて、料金は片道500円です。(道路の冬期閉鎖中は運休)

駅前から直通で夜景を見てこられるのが便利で、料金的にもロープウェイ(往復1800円)よりも安いです。

直行便は、他にも「函館空港」や「トラピスチヌ修道院」への便などがあります。

路線バス」は路線が複雑で利用が難しいので、利用を予定している方は事前によく調べておくことをおすすめします。

グルメ

イカの活き造り

夜は函館ならではの海鮮をいただきましたが、それ以外は青春18切符に合わせて、「B級グルメ」を巡ってみました。

函館B級グルメ」については、別の記事にまとめようと思います。

ホテル

函館はリーズナブルなホテルが多い印象で、今回の旅でも旅行サイトを利用して直前に安価なホテルを予約しました。

観光閑散期ではありますが、駅近くの開業4年ほどの新しいホテルに、4000円弱の料金で宿泊しました。部屋は狭く設備は最小限ですが、青春18切符の旅にはピッタリかと思います。もっと安上がりにしたければカプセルホテルもあります。     

旧函館区公会堂

今回の旅はけっこうチャレンジングな内容でしたが、体力に自信のある方や仕事で徹夜することもあるというような方なら、0泊3日も大丈夫だと思います。

新幹線が全国に延伸し、在来線の分離民営化が進む中、「青春18切符」もいつ廃止されてしまうか分からない切符の1つです。

青春18切符を利用して、今のうちに「こんな過酷な旅をしてみるのもよいのでは」と思いますが、列車で過ごす時間が長いので鉄道好きな方や、「旅は冒険」と思っているようなチャレンジ精神に溢れる方におすすめだと思います。

※この記事の情報は、すべて2024年4月時点のものです。

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