【寝台列車乗車体験記】サンライズ出雲②車内案内とお役立ち情報

【サンライズ出雲】②寝台列車乗車体験記 個室寝台12時間の旅ガイド

前回の記事で購入までの様子を紹介した切符で、「サンライズ出雲」に乗車してきました。

今回は、「サンライズ出雲」の車内の様子や乗車に役立つ情報を、実際の乗車体験をもとにまとめてみました。

これから乗車してみようと思っている方の参考になれば幸いです。

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夜の東京駅へ

いよいよ「サンライズ出雲」に乗る、寝台列車の旅当日を迎えました。冬の平日なので、それほどの混雑はないだろうと思うのですが、初めてなので予想がつきません。

サンライズ号の発車時刻は21:50で、ホームには21:25に入線してくる予定です。

しかし快適な旅にするために、乗車までにはやることがいくつかあるので、早めに東京駅へ向かいました。

乗車前の準備

乗車前に、まず「食料」を仕入れておきます

夕食は東京駅へ来る前に早めに摂っていましたが、夜行列車の夜を楽しみながら夜更かしをすると、それなりにお腹が空くと思います。また明日の朝は、終点の出雲市に着くまで食料を購入する機会はありません。そのため夜食と朝食の買い出しが必要です。

今回は、まず駅ナカの駅弁屋「祭」で夜食用に駅弁を購入します。お酒のおつまみにもなる、おかずがたくさん入っているものを選びました。

東京駅の駅弁屋は夜10時まで営業しているので、駅弁の購入は可能なのですが、遅い時間になると人気の商品は売り切れているので、多少早めに買っておくのがよいと思います。

駅弁を購入したところで、次は駅地下のコンビニへ行って、お酒、おつまみ、コーヒーやお茶などの飲み物、明日の朝食やお菓子など、その他いろいろ購入しました。

サンライズ号は長距離を走ることから、様々な列車の影響を受け、到着が遅れることもしばしばあるようなので、少し多めに買っておきました。

シャワーカード争奪戦

必要な食料を手に入れたら、早めに乗車する9番ホームへ向かいます。

入線は21:25ですが、1時間前には乗車口に並ぶことにしました。それは「シャワーカード」を手に入れるためです。

サンライズ号にはシャワールームがあり、乗車中に車内でシャワーを利用できるのですが、これを利用するためには、車内にある販売機で「シャワーカード」(330円)を購入する必要があります。(A寝台ではシャワーカードは最初から用意されています)

シャワーカードは、瀬戸、出雲それぞれ20枚のみの販売なので、すぐに売り切れてしまいます。

そのため、シャワーカードを手に入れようと、乗車前から順番待ちの行列ができます。

「シャワーカード販売機」は、サンライズ出雲の場合は10号車にありますが、そこへ行くには11号車の入口から入った方が近いため、11号車の入口には、長い行列ができるのが恒例になっているようです。

今回は30分前くらいに並んでも購入できたのではないかと思いますが、こればかりは予想ができないので、シャワーカードを手に入れたい場合は、早めの行動をおすすめします。

入線

サンライズエクスプレス入線

入線時刻は21:25とのことですが、この日の実際の入線はもう少し遅かったです。

サンライズ号がやって来ると、ホームの人々は写真を撮ろうと、一斉にカメラのシャッターを切っていました。

サンライズ号がホームに到着
11号車の乗車口
11号車入口には長い行列が

11号車の入口には長い行列ができています。

シャワーカードを購入した人たちは、次々に自分の座席へと向かっていきました。

12号車(ノビノビ座席)
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サンライズ号乗車

早めに並んだおかげで、無事シャワーカードを購入することができました。

出発までにはまだ時間があるので、自分の座席へ向かう前に少し列車の外観を見てみました。

B寝台シングルの車両

B寝台シングルの車両は、このように上下2階建てになっています。

B寝台シングル個室(1階)

1階部分の窓はホームとほぼ同じ高さなので、ホームから車内が丸見えです。

1階の個室に乗車する場合は、駅に着いたときなどは、カーテンを閉める必要がありそうでした。

一方、2階席は立っても上半身しか見えないくらいの高さです。

外からの視線はあまり気にしなくても良さそうでした。

ノビノビ座席の車両の窓

ノビノビ座席も2階建てで、小さな窓がずらりと並んでいますが、こちらも1階席はホームからよく見えます。

扉の横はシングルツイン

いよいよ乗車し、自分の座席へ向かいます。

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車内の様子

B寝台シングル

B寝台シングル車両の通路(2階部分)

B寝台シングルの車両は、中央に通路があり、両側に各座席が配置されています。

通路は細いので、一人が通るので一杯です。すれ違いはできないので、向こうから人が来たら車両の端で待っている必要があります。

B寝台シングル個室(2階席)

空室はまだドアが開け放たれています。自分の座席を見つけて入室しました。

ベッド頭側の様子

2階席の天井は曲面になっていますが、一番高いところは170cmほどあります。

ベッドの長さは195cmあるので、よほど長身の方でなければ問題なく寝られると思います。

入口側の壁とベッドの間にも幅30cmほどのスペースがあるので、それほど狭さは感じませんでした。

ベッドの足側に靴をおくスペースがあり、スリッパも用意されています。ベッドの頭側にはほぼ同じ高さの板敷きのスペースがあり、ここが荷物置き場になるのがありがたいです。(ソロだとこのスペースがありません)

ベッドの頭側の壁には、車内の案内やスイッチ類が集まっています。

車内の案内
スイッチ類

デジタル時計とラジオ、SOSボタンと常夜灯、室内灯、ヒーターのスイッチが枕元にあります。ラジオのサービスは終了したとのことで、こちらは使えませんでした。

ベッドの足側にはテーブルがあり、周囲には鏡と照明、コンセントがあり、足元にはゴミ袋も用意されています。テーブルにはカップホルダーが付いていて、プラスチックのカップも用意されていました。

B寝台には毛布、枕、寝衣が用意されていますが、タオルや歯ブラシなどはないので、これらは自分で持参する必要があります。(A寝台にはシャワーカードやアメニティ類があらかじめ用意されています)

しかしB寝台シングルでも1人で過ごすには十分な広さがあり、特に2階席は開放感があって、一夜を快適に過ごすことができました。

車内探検へ

発車の前に、少し車内の様子も見てきました。

個室だと部屋にはナンバー式の鍵が付いているので、セキュリティーも安心です。施錠をして最後尾の14号車から前に向かって歩いて行きます。

シングルツイン

13号車全席「喫煙可」の車両ですが、この時点でB寝台シングルにはまだ空いている部屋がけっこうありました。シングルツインにも空き部屋が見られました。

やはり喫煙席には多少の空きがあるのかもしれないと思いましたし、途中の駅から乗車する人も少なくないのかもしれません。

1階席と2階席に分かれる階段

12号車「ノビノビ座席」の車両で、ここに入ると通路は中央から窓側に移ります。

ノビノビ座席

「ノビノビ座席」は寝台料金が必要ないので、安く乗車できます。そのためか若い人のグループが多い印象でした。

毛布などはありますが、床はカーペットのみで硬く、隣との間の仕切りも頭の部分だけなので、いびきなどの音はほぼ筒抜けだと思われます。

こちらもまだけっこう空きがありました。

11号車の通路

11号車はA寝台シングルデラックスとB寝台ツインの車両で、こちらの通路も窓側にあり、ここから2階のA寝台シングルデラックスに上がる階段と、1階のB寝台ツインに下る階段が付いています。

シャワーカード販売機

10号車にはシャワー室があり、シャワーカードの販売機もこちらにあります。シャワーカードはこの時点ですでに「売切れ」になっていました。

B寝台ソロ

10号車はB寝台「ソロ」のある車両でもあるのですが、ソロにも空きがけっこうあるようでした。

ちょっと覗いてみましたが、ソロのスペースは本当にベッドのみで、荷物などをおく場所もなく、ちょっと圧迫感がありました。

シングルとソロは料金的には1100円の違いなので、空きがあるのであれば絶対に「シングル」を選んだ方がよいと思います。

ソロの室内
ラウンジ

10号車には「ラウンジ」もあります。

席数は左右4席ずつの計8席でこじんまりとした印象ですが、ノビノビ座席やソロの乗客が食事や寛ぐのに使うといった感じです。ここへ行ったときにはいつでも誰かがいて、けっこう賑わっている場所でした。

自動販売機

ラウンジの隣には飲み物の自販機もありますが、ご覧の通り種類は少ないですし、売り切れてしまうことも多いようなので、あまり当てにしない方がよいかもしれません。

脱衣室

10号車には「シャワールーム」もあります。

シャワー室

シャワールームの詳細は、後ほど紹介します。

洗面台

各車両にある洗面台は、通路側にカーテンが付いていて、通路を歩く人から見えないようにすることができます。

コンセントもついているし、スイッチを切り替えることで温水が出るようにすることもできます。

そして写真のように、鏡の横の照明がやたらと明るかったです。

トイレの便器は、鉄道仕様でおなじみのステンレス製でした。

この先の9号車、8号車の座席配置は、14号車とほぼ同じような感じです。(9号車には車いす対応の個室もあります)

車内を見ているうちに発車の時刻になり、サンライズ号は夜の東京駅を静かに出発していきました。

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寝台列車の夜

個室に戻ってきました。窓の外はあいにくの雨模様で、視界はよくありませんでした。

ブラインドを下ろすとこんな感じですが、外から見られる心配もないので、一晩中下ろすことはありませんでした。できれば星を見ながら寝たかった・・・。

毛布と枕には新しいシーツがセットされていて、水色ストライブの寝衣は襟のついたガウンのようなタイプで、生地は浴衣より厚くしっかりしており、ベルトは伸縮性のある素材でした。

窓の外には、都会の夜の街が流れていきます。しばらくはベットに座り、ただ窓からの景色を眺めていました。

横浜駅に停車したあとは、次第に街の灯りが少なくなっていきます。くつろぎモードに入り、ささやかな宴の始まりです。

駅弁屋「祭」で購入したのは「東北復興弁当」という駅弁で、東北の素材を使ったおかずの種類が多く、酒のつまみとしてもいいなー、と思いこれにしました。

午後11時になると本日最後の放送が流れ、車内の放送は終了します。

その後もいくつかの駅に停車していきますが、列車は黙々と西を目指して東海道を走っていきます。

流れていく車窓からの景色を眺めながら物思いに耽っていると、いつの間にか日付が変わっていました。

歯磨きをしに通路に出ると、周りはみんな寝てしまったのか、列車の音だけが響いています。

お酒を飲んだこともあり、停車駅などで目が覚めることはありましたが、音や振動なども気にならずに、朝までぐっすりと寝ることができました。

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夜明けの岡山駅

朝6時を過ぎると、車内放送が再開します。そしてもうすぐ「岡山駅」に到着し、「サンライズ瀬戸」と「サンライズ出雲」が切り離されることを知らせていました。

6:27に岡山駅に到着したところで、列車の切り離し作業の様子を見に行ってみました。

雨は上がりましたが、朝の空気はひんやりとしていて目が覚めます。

7号車と8号車の間にはすでに人集りができていて、たくさんの人がこの作業を見に来ていました。

通路が収納され、連結器が切り離されます。

そして「サンライズ瀬戸」が、先に出発していきました。

発車を待つサンライズ出雲

シャワータイム

岡山を出発し、倉敷を過ぎたところで、シャワーを浴びに行きました。

岡山から、列車は「伯備線」に入るのですが、ここからは中国山地を越えていく山間のルートなので、車窓からの展望はほとんどありません。

その間にシャワーを浴びようと思っていましたが、思った通りこの時間帯にシャワーを利用する人はおらず、待つことも後続を気にすることもなくゆっくり利用することができました。

ただし、この区間はカーブが多く、東海道線や山陽本線よりは車両が揺れるので、できるだけ揺れの少ない状態で利用したいのであれば、岡山以前に浴びておくことをおすすめします。

脱衣室に入り、シャワーカードをドライヤーの下にある機械に差し込むと、シャワーが使えるようになります。

シャワーカードを差し込んだ後は、シャワーが終わるまでこの部屋から出ることはできません。脱衣室の施錠を解除すると、シャワーの使用時間がゼロになってしまうので、忘れ物がないかよく確かめてからカードを入れましょう。

周囲が鏡張りになったシャワールームには、リンスインシャンプーとボディソープが用意されています。

お湯が出るのは6分間ですが、こまめにスタートとストップを繰り返せば、体を洗うのに十分な時間でした。

シャワー室を出る時、最後に「シャワールーム洗浄ボタン」を押すと、強烈な水圧で室内を一気に洗浄してくれます。

なお、脱衣室の床はプラスチックのすのこで、足ふきマットなどはないので、使い捨てのタオルなど足を拭ける準備をしていった方がよいと思います。

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出雲市駅へ

部屋に戻り、車窓に広がるのどかな田園風景を見ながら朝食にします。

昨夜東京駅で購入したサンドイッチを、岡山県で食べます。思えば遠くへ来たもんだ・・・。

新見駅
ほとんどこのような景色です
特急やくもと行き違い

列車は山間のルートをひたすら走って行きます。

大山は雲の中

鳥取県に入り米子が近づくと、車窓からは伯耆富士「大山」が見えてくるのですが、この日は雲が垂れ込め、裾野の一部しか見えませんでした。

冬の山陰はこんな天気の日が多いのですが、ちょっと残念です。

米子駅 妖怪の像があります

「米子」や「松江」でも停車しますが、こちらで下車する人もけっこういました。

宍道湖

「中海」も少しだけ見えますが、松江を過ぎると列車の右側には「宍道湖」の景色が広がってきて、しばらく湖に沿って走ります。

一畑電鉄出雲市駅

宍道湖を離れると、終点の「出雲市」まであとわずかです。

約12時間の旅を終え、サンライズ出雲は出雲市駅に到着しました。

ホームに降り立つと、久しぶりの外の空気が心地よいです。

周囲を見渡すとたくさんの人たちが車両の写真を撮ったり、自分たちの記念写真を撮ったりしていました。撮り鉄らしき人もいれば、足早に次の目的地へ向かう旅人もいます。

もう一度、昼間の車両の写真を撮って「サンライズ出雲」に別れを告げ、12時間の寝台列車の旅を終えました。

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おわりに

今回は冬の平日の乗車でしたが、混雑はなく、静かで落ち着いた旅ができたと思います。

座席は「B寝台シングル」でしたが、個室は十分な広さがあり、快適に一夜を過ごすことができました。(テント泊などをしてきた人はそう感じると思います)

B寝台だと、シャワーに関しては「シャワーカード」の行列に並ばなければならないのですが、それを除けば、B寝台シングルでも十分という感じがしました。

夫婦で乗車している方もシングルを2部屋使っている人が多い印象で、グループなどで乗車する場合も、シングルを複数確保するのがよいのでは、と思いました。

「寝台車で寝られるのか」という点については、振動や音については座席の位置によって違いがあると思うのですが、今回は車両中央部の2階席であったり、お酒を飲んだということもあって、気にならずにぐっすり寝てしまいました。繊細なタイプではないのであくまで個人の感想です。

シャワーカードが購入できなかった時は、出雲市駅のすぐ近くに「出雲駅前温泉 らんぷの湯」という入浴施設があるので、到着後にこちらを利用することもできます。
(営業時間10:00~22:00  定休日 第一水曜日  料金 平日900円 土日祝950円)

夜行寝台列車の旅には、独特の雰囲気と楽しみがありました。

寝台列車の旅を体験したいのなら、今は定期路線ではこの「サンライズ号」しかありませんが、十分に満足できる旅ができると思います。

寝台列車に興味のある人、列車旅が好きな人、夜汽車の旅情を感じたい人等々、旅を愛する多くの人におすすめの列車です。

   

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