【三保松原】世界遺産富士山の絶景散策と駐車場情報 静岡ドライブ①

【三保松原】世界遺産富士山の絶景散策と駐車場 静岡ドライブ①

羽衣伝説で知られる静岡市清水にある「三保松原」。

松林が広がる海岸とその向こうに聳える富士山の景観は、世界文化遺産にも登録されている景勝地です。

春の駿河湾沿岸をドライブしながら訪ねてみました。

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三保松原とは

「三保松原」は静岡市清水区の三保半島にある景勝地で、御穂神社の鎮守の杜とされる松林ですが、その美しさは古くから有名で、万葉集に詠まれたり天女伝説の舞台になったりしたほか、「日本新三景」「日本三大松原」の一つとされていて、国の「名勝」にも指定されています。

また、富士山からは離れているのですが、ユネスコの「世界文化遺産『富士山ー信仰の対象と芸術の源泉』」の1つとして登録されている場所でもあります。

三保半島

国土地理院地理院地図より引用 地理院タイルに赤線等追記して掲載

三保松原がある三保半島は独特な形をしていますが、「砂嘴(さし)」と呼ばれる海流によって運ばれた堆積物がくちばしのように海に伸びてできた地形で、元は島だった所が砂嘴でつながって半島になったといわれています。

三保半島を天然の防波堤とする清水港は古くから漁業も盛んで、清水港は長年にわたり冷凍マグロの水揚げ量が日本一だそうです。

また、この半島を一廻りするサイクリングロードも整備されていて、清水駅周辺と半島を繋ぐ水上バスには自転車を乗せることもできるので、自転車で巡ってみるのも良さそうな所です。

羽衣伝説

天女伝説で知られる「羽衣の松」は、三保松原の中にあります。

古くは万葉集にも詠まれている三保松原ですが、室町時代に能楽者の世阿弥によって謡曲「羽衣」が作られたことで広く知られるようになり、古来より多くの芸術作品の舞台になってきました。

「羽衣伝説」をごく簡単に説明すると、昔、漁師が三保松原で釣りをしていると一本の松に羽衣がかかっていて、その美しさに持ち帰ろうとすると天女と出逢います。天女は「羽衣がないと天に帰れない」と返すよう訴えますが漁師は渋ります。そこで漁師は羽衣を返す代わりに天上の舞を見せて欲しいと願い、舞を披露した天女は羽衣を取り戻し空へと帰って行ったというお話です。

そんな伝説が残るのも、高く聳える富士山を望むこの景色が、天女が舞い降りるのに相応しく感じられたのだろうと思います。

三保松原は富士山から45kmほど離れていますが、文化芸術的な側面が富士山の構成資産と認められ、2013(平成25)年に富士山世界文化遺産構成資産に認定されています。

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三保松原の駐車場

県道199号線 正面に富士山が見えます

ドライブで訪れる場合、駐車場についても気になるところですが、三保松原周辺には無料駐車場が整備されています。

三保半島に入って県道199号線を北へ進み、「美保松原入口」の信号を東へ曲がったら、あとは案内板に沿って進みます。

御穂神社前

「三保松原」は三保半島の海岸沿いに長く広がっていますが、「御穂(みほ)神社」の前から続く参道「神の道」が海岸に出たところに「羽衣の松」があり、この辺りが観光の中心です。

参道(神の道)の北側の道を進む

御穂神社の前から、松原へと続く参道「神の道」に沿って走って行くと、車道が終わる手前左側に約200台収容の無料駐車場があります。

駐車場入口
清水羽衣公園駐車場

ここから松原の海岸までは徒歩5分ほどです。

その他にも、半島の尖端の方まで行くと、三保飛行場周辺などに無料で駐車できる駐車場がいくつかあります。

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羽衣の松

みほしるべ

駐車場から羽衣の松へ向かう途中に「みほしるべ(静岡市三保松原文化創造センター)」があります。

三保松原に関わる歴史などが展示や映像で紹介されている施設で、情報を得るために立ち寄ってみました。こちらは無料で入館できます。

展示室の他に、ミュージアムショップもあります。

ロビーには大きな富士山の写真パネルが置かれています。

天気が良くなく富士山が見えなくても、こちらで記念写真が撮れるというわけです。

羽衣の松

「みほしるべ」前の広場から、売店の前を通って海岸へ向かって丘を登っていきます。

羽衣伝説の説明板

丘の上には大きな松の木が生い茂っていて、世界遺産の碑なども立っています。

この奥の方にある巨木が「羽衣の松」でした。

羽衣の松(三代目)

現在の「羽衣の松」は三代目で、推定樹齢は300年だそうです。

羽衣の松の先には古い切り株が残されていて、こちらが二代目の羽衣の松だったそうです。

三保海岸

松林を抜けた先には、海岸が広がっていました。たくさんの観光客で賑わっています。

海辺に鎮座する羽車神社

駿河湾の向こうには伊豆半島が見えます。

海辺に近づくと、松林の向こうに隠れていた「富士山」が見えてきました。

波打ち際は砂浜ではなく小石が広がる浜なので、普通の靴でも比較的歩きやすかったです。

浜辺の向こうに姿を現した富士山は、春霞の中にひときわ高く聳えていました。

しばらく浜辺を歩いて、春の富士山と駿河湾の景色を楽しみました。

松林の遊歩道

浜辺から松林に戻ると「遊歩道」が続いていたので、半島の尖端方向に少し歩いてみました。

遊歩道の脇には、ところどころに「文学散歩」と書かれた掲示板が立っていて、三保松原に関連した作品が紹介されています。

松林の遊歩道は、やがて海辺の舗装道路に出て終了します。

太平洋岸自転車道

ここからは自転車用のサイクリングロードが続いていました。

自転車道はここでいったん終わり、松原の中は自転車を降りて歩くようになっています。

鎌ヶ崎

散策はここまでにして、羽衣の松周辺へ戻っていきます。

ここは「鎌ヶ崎」という場所で、近くに「恵比寿神社」があります。

恵比寿神社

松林の遊歩道には観光客はあまりいなくて、地元の方々の散歩道といった感じでした。

みほしるべ

往路は海側を歩きましたが、帰路は街側の道を歩いて「羽衣の松」まで戻ってきました。鎌ヶ崎までは海岸から一廻りしても1kmほどの距離です。

土産物店をのぞいてみると、お土産の中心は「安倍川餅」のようで様々な種類が並んでいました。店頭のベンチでいただくこともできるようです。

神の道

羽衣の松からは、御穂神社へ向かって「神の道」が真っ直ぐに延びています。

羽衣の松に舞い降りた神が神社へ向かう道とされ、約500m続く松並木の道がボードウォークとして整備されています。

高く聳える富士山や駿河湾を行き交う船を眺め、みほしるべやお土産屋を見ながら、のんびりと歩いた1時間半ほどの三保松原の散策でした。

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サイクリングコースの状況

三保松原周辺には、サイクリングコースが整備されています。

今回は自転車を利用していませんが、少しだけサイクリングの情報をまとめておきます。

東海自然歩道バイパスコース
太平洋岸自転車道

様々な名称の掲示板があり、いろいろなコースが重なりあっているようですが、ここの様子を見ると、海辺の風光明媚なルートであると想像されます。

ネットで調べてみると、半島一周をしたり太平洋岸を走っていくなどのいろいろなルートが紹介されていて、様々なサイクリングが楽しめるようです。

また、自転車を持参しなくてもサイクリングができるようです。

静岡市はシェアサイクル事業「PULCLE(パルクル)」というのを進めており、市内各所に約200箇所のサイクルポートがあり、500台の電動アシスト自転車が設置されています。

出典:PULCLE公式サイト

詳細はこちらの公式サイトでご確認ください。

PULCLE(パルクル)公式サイト: https://pulcle.jp/

みほしるべのサイクルポート
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