蕎麦が有名な信州の中でも、その知名度が群を抜く「戸隠蕎麦」。
戸隠を訪れたなら、ぜひとも味わいたいご当地グルメです。
今回は、戸隠への入口にある「一の鳥居」と「戸隠古道」に沿って点在する蕎麦店についてです。
戸隠蕎麦とは

「戸隠」は平安時代以来、修験道の一大霊場として栄えてきました。
今は深い森に覆われていますが、戸隠山の麓にはかつては「戸隠三千坊」といわれるほど多くの寺院があり、大いに栄えていた時代があったのです。戸隠は、全国から修験者や参拝者が集まる信仰の地でした。
そんな戸隠は標高1000mほどの高地にあり、寒冷な気候のためかつては米を作ることができませんでした。そのため栽培が可能な「蕎麦」を用いた食事が供されることも多く、これが名物となって全国に知られるようになったという歴史があります。
戸隠蕎麦の最大の特徴は、この地で作られる竹細工のざるの上に、冷水でしめた蕎麦を小さなかたまりに分けて盛り付ける「ぼっち盛り」にしている点です。
冷水から引き上げられ、丸めてざるに盛り付けられていく蕎麦は水気を多く含んでおり、やや細めのこしの強い蕎麦はのど越しもよくみずみずしい味わいです。
戸隠古道

今は遊歩道として残されている「戸隠古道」は、飯綱高原にある「一の鳥居苑地」から「奥社」まで続いています。
バードラインをドライブしながら、いくつかのポイントを訪ねてみました。
戸隠古道は、ルートが現在の「バードライン」に沿っている部分も多いので、歩く場合でも人気のない山道よりは安心感があります。(ただしクマへの注意は必要です)
そして道の途中にはいくつかの集落があるので、そこで神社を参拝したり、蕎麦を味わったりすることができます。
戸隠地区は大きく3つの地区に分けることができるのですが、それぞれ「宝光社」「中社」「奥社」の3つの神社を中心としています。
長野方面からバードラインを走って戸隠へ向かうと、まず戸隠の入口である「一の鳥居」があり、その後「宝光社」「中社」「奥社」の3つの地区を辿っていくことになります。そして、蕎麦を供する店も、その周辺に集まっています。
一の鳥居

まずはバードラインを走って、道沿いにある一の鳥居苑地の駐車場へやってきました。

ここは、背後に聳える「飯縄山」登山の駐車場にもなっています。

周辺は「一の鳥居苑地」と呼ばれる広場になっていて、遊歩道が広がる一帯は、ちょうどレンゲツツジの花が咲く季節を迎えていました。


広場の奥に「戸隠古道」が通っており、ここにかつて「戸隠神社一の鳥居」が立っていました。


かつては「一の鳥居」から先が戸隠領とされており、ここが戸隠への入口でした。

江戸時代には石造りの大きな鳥居が立っていたのですが、善光寺地震の際に倒壊し、その後再建された木の鳥居も古くなったため取り壊されて、現在は鳥居は立っていません。


周囲には、かつての石の鳥居の部材が今も残されています。


戸隠古道を行く場合は、ここから先はしばらく山の中の道になるので、クマの出没に対する注意が必要です。
宝光社

途中で「宝光社」に立ち寄り、参拝をしていきました。
中社や奥社に比べて比較的訪れる人の少ない宝光社は、森に覆われ落ち着いた雰囲気があります。



宝光社からは中社へ向かう遊歩道(神道)が通っていて、中社までは1.4kmです。
そばの実
戸隠に数ある蕎麦店の中から、どの店を訪ねるかは悩みどころです。
名の通った店はどこも納得のおいしい蕎麦が味わえるのですが、いつでも行列ができている印象です。
基本的にはドライブの道すがら比較的空いている店を見つけるといった感じになるのですが、休日はどこも混雑しているので、なかなか厳しいです。平日がおすすめです。

宝光社では「よつかど」、中社では「うずら家」などの人気店の行列を横目で見ながら進んで行き、今回は「そばの実」までやってきました。「そばの実」は、中社から奥社へ向かうバードライン沿いの森の中にあります。


観光客が集まるエリアからは少し離れているので、比較的立ち寄りやすい感じなのですが、某グルメサイトでは、戸隠地区で最も高い評価をされている店です。
駐車場に空きがあったので、すかさず滑り込みました。



広く落ち着いた店内でいただく蕎麦は、これぞ「戸隠蕎麦」といった納得の味わいでした。
バスなどで戸隠を訪れた方には少し行きにくい場所ですが、自家用車の方にはおすすめだと思います。

食事の後はバードラインをさらに進み、奥社を過ぎて「戸隠スキー場」へ登って行くと、背後に「戸隠連山」の景色が広がってきます。

スキー場からは、遠く後立山の峰々も見えていました。
花と神社と蕎麦と山の景観を楽しんだ、春のドライブでした。
