京都の東山山麓にある「修学院離宮」。
交通の便はよくないですが、訪れる人数も限られていて、静かな落ち着いた雰囲気の中で美しい庭園を鑑賞できる、京都の穴場スポットです。
今回は、紅葉の美しい秋の修学院離宮の様子と、合わせて事前予約なしで見学する方法について紹介します。
修学院離宮とは

離宮とは、皇居や王宮とは別に設けられた宮殿のことで、現在宮内庁所管の離宮は、「桂離宮」と「修学院離宮」の2ヶ所のみです。
皇居や京都御所などもそうですが、これらの離宮も申し込むと内部を見学することができます。
「修学院離宮」は、京都の街を見下ろす比叡山麓の田園地帯の中にあり、江戸時代に後水尾上皇によって造営されました。
背景の東山や周囲の田園風景を合わせた「借景」という手法の庭園として、わが国を代表するものだそうです。
広い離宮は三つのエリアに分かれており、上から「上離宮」「中離宮」「下離宮」と呼ばれ、それぞれを結ぶ通路にも並木道が整備されています。
秋の紅葉の季節は特に人気で、背後の東山の紅葉と合わせて楽しむことができます。
アクセス

修学院離宮には、付属の駐車場がありません。そのため、自家用車で向かう場合は、周辺にあるコインパーキングなどを利用することになりますが、台数が多くはないので、混雑期には駐車できるかどうかが少し心配です。そして駐車場から多少は坂道を歩くことになります。
最も近い駐車場まではおよそ120mですが、駐車台数が12台なので、満車になることも予想されます。駐車料金は昼間最大800円ですが、紅葉のシーズンは特別料金になり、かなり増額されます。
次に近い駐車場までは350mほどあり、駐車台数は8台、駐車料金は24時間まで770円です。

このように近隣の駐車場の台数が少ないので、当日申し込みで早朝に行く場合は満車ということはないだろうと思われますが、日中だと駐車できない可能性もあります。
こうした状況なので、こちらはある程度歩く前提で、列車利用で訪れるのがおすすめだと思います。
最寄りの駅は叡山電鉄の「修学院駅」で、約1kmを15分ほどかけて歩くことになります。
参観の概要

見学の予約は、宮内庁のホームページで3か月前からできます。その他に当日受付による参観も可能です。そして修学院離宮の見学は無料です。(桂離宮は有料で、大人一人1000円です)
なお、見学は18歳以上に限られており、同伴での子どもも不可なので、家族連れは要注意です。
個人的には、天気の良い日を選んでハイキング気分で当日受付で参観するのがおすすめだと思うので、当日受付の様子をのちほど詳しくお知らせします。
参観は年間を通して受付けていますが、見学休止日があるので、必ずホームページのカレンダーで確認してください。
参観は1日5回あり、各回50名で、所要時間は約80分です。自由参観はできず、案内の職員と共にまとまって見学していきます。
また入場に際しては、運転免許証やマイナンバーカードなど「本人確認ができるもの」が必要になりますのでお忘れなく。
詳細は宮内庁ホームページの「参観要領」に記載されているのでご確認ください。
当日受付

それでは「当日受付」の様子を見ていきます。
当日申し込みの参観は、1日に5回ある予約参観のそれぞれに、10名ずつ加わる形で実施されています。(各日の受付合計は基本50名です。予約に欠員があれば追加あり)
50人の枠に入れなければ、その日の参観はできません。また参観時間の希望は先着順なので、受付が遅いと、1日の中のどの時間帯での参観になるかは希望通りにならない場合もあります。
こうした不確定要素はありますが、予約した日の天気が悪く雨の中の参観になったなどという状況を避けたければ、予約よりも天気の良い日を選んで当日受付に並ぶというのは、悪くない選択だと思います。やはりこうした見学は、天気の良い日に巡りたいものです。

修学院離宮の入口前に到着したのは、ちょうど8:00でした。この時点ですでに10名ほどの方々が並んでいました。
門の前の所定の場所に並んで待っていますが、受付の時間が近づくと、職員の方が門の中から長イスを出してきて門の前の広場に並べてくれるので、そこに順番に腰掛けて待ちます。

やがて受付用のテントも建てられて準備が整うと、8:40から受付が始まります。
まず、並んだ順に「整理券」が配布されます。そして整理券を渡される際に、希望の見学時間を聞かれます。
当日朝から並んでいる人たちの多くは1回目の9:00~を希望するので、すぐに定員いっぱいになってしまいます。順番が遅い人たちはそれ以外の時間を希望することになるため、すぐには見学することができません。
実際に私も、9:00からの1回目は定員いっぱいで予約が取れず、2回目の10:00からの見学になりました。
朝イチで見学したい場合は、とにかく早く並ぶことが必要なようです。
整理券の配布は予定人数がいっぱいになると終了しますが、この日は50人も並んでいるようには見えなかったので、参観時間がいつでもよければ9時過ぎに来ても予約が取れたのかもしれません。

受付の順番が回ってくると、用紙に必要な情報を記入し「本人確認ができるもの」の提示を求められます。夫婦などの場合は代表者のみでよいようでした。(グループは4名まで)
行列の中には外国の方もいましたが、受付の方々は英語が話せるので、特に問題なく受付が進んでいきました。
受付が終わると、「入場の際に提示してください」と言われて紙を渡されます。その紙には10時の回の参観者であることが記入されていました。

その後、初回の9時からの参観者の皆さんは入場していきましたが、それ以外の方々は、いったん解散になり、駅や車に戻ったり近くを散策したりしていました。

天気も良いので、近くを散策していたら1時間がすぐに過ぎてしまい、待ち時間はあまり気になりませんでした。


すぐ近くにある「禅華院」を見学したり、足を延ばして「曼殊院門跡」まで行ってみました。
訪れる人も少なく、紅葉の美しい静かな道でした。



かつては比叡山延暦寺に向かう主要ルートだった「雲母(きらら)坂」は、修学院離宮のすぐ脇を通っています。
参観の準備

10時少し前に離宮に戻り、係の人に渡された紙を提示して門の内部へ入りました。
入口を入るとすぐに「参観者休所」があり、パンフレットを受け取り、ビデオを観ながら参観時刻になるまで待ちます。こちらにお土産の売店もありました。

時刻になると係の方から見学についての説明があり、全員でまとまって出発します。これからの行程にはトイレがないため、あらかじめ済ませておきましょう。

見学の順路は「下離宮」→「中離宮」→「上離宮」の順番で進みます。
なお、この記事では見学の様子を中心に紹介し、離宮内の各施設の来歴やエピソードなどの詳細には触れていませんので、関心のある方は他の情報源でご確認ください。

下離宮

出発すると、まず「下離宮」へ向かいます。
「下離宮」は、建物は「壽月観」のみが残る3つの中では一番小さな離宮です。


紅葉の庭園を進むと「壽月観」があらわれます。


建物は外からの見学のみで、内部には入れません。

坂を上って裏から外に出ると、3つの離宮を結ぶ道が集まる広場があります。

目の前には東山の紅葉が広がっていました。

広場から松並木を通って、「中離宮」へ向かいます。

中離宮

表門を入り、階段の道を登って行くと「楽只軒」の前にやってきます。



さらにその先には「客殿」があります。

客殿は、かつて京都仙道洞御所にあった建物が移築されたものだそうです。

きれいに整えられた庭園は、盛りを過ぎた紅葉が美しかったです。

中離宮に続く松並木からは、上離宮や東山の紅葉がよく見えます。

周囲には、京都の街を見下ろす田園地帯が広がっています。

広場に戻り、「上離宮」へ向かって松並木を登って行きます。
上離宮


「御成門」を入り、坂道をどんどん登って行くと、左側には「浴龍池」の景色が広がってきます。


修学院離宮の最も高い所にある「隣雲亭」は、浴龍池や京都の街が見渡せる絶景スポットです。

この離宮での一番の遊興は、浴龍池での舟遊びだったそうです。


隣雲亭から浴龍池のほとりへ下りていきました。

池に架かる「千歳橋」を見ながら進むと、池を間近に望む「窮邃亭」の前にやってきます。




その後は、池のほとりの道を巡っていきました。周囲の木々の紅葉が美しい、極上の散歩道です。





この後、松並木を下って「表総門」へ戻り、見学は終了です。およそ80分の見学でした。

予約参観が中心で人数が制限されているため、静かな環境で美しい庭園をゆっくりと鑑賞することができました。
紅葉の京都にはたくさんの観光客が押し寄せますが、こちらでは本当に落ち着いた庭園めぐりを楽しめます。京都観光の穴場と言えるかもしれません。
東山山麓の散策も合わせて、ハイキングとして訪れることをおすすめします。
天天有

帰りは修学院駅で電車には乗らずに、一駅歩いて「一条寺」までやってきました。
この辺りもラーメン激戦区ですが、一条寺と言えば自分的にはやはりこの店です。

平日のお昼時でしたが、行列はなくすぐに入店できそうでした。なお、こちらの支払いは現金のみです。

店内はカウンター席とテーブル席があり、席が空いていてもいったん待たされます。ちょうど何組かまとまって退店したタイミングですぐに席に着けました。

メニューは「中華そば」と「チャーシュー麺」のみで、あとはサイドメニューとトッピングだけですが、好みに合わせて様々なカスタマイズに対応してもらえます。

どちらかというとこってり系のラーメンなので、「ネギ多め」でお願いしました。
無料でこれだけたっぷりのせてくれるのはありがたいです。

スープは鶏白湯の白濁系ですがしつこさはなく、肉感のしっかりしたチャーシューや味の濃いメンマなどとのバランスがよく、みんなが好きな味ではないかと思います。納得のおいしさでした。
※ この記事の情報は、すべて2026年1月時点のものです。

