浅間山の西に連なる、長野県と群馬県の県境の峰々の中腹を走る「湯の丸高峰林道」。
標高は2000mほどで、ルートの途中に「池の平湿原」があったり、東篭ノ登山への登山口があったりするため、ハイカーにも人気の高原地帯を走る道です。
周辺にスキー場やホテルがある観光地を結ぶルートなのですが、その一部はダートコースになっています。
今回は、ダート経験が初めての人にも走りやすい「湯の丸高峰林道」について紹介します。
なだらかな展望ダートコース

長野県東御市の「湯の丸高原」と、群馬県嬬恋村の「高峰高原」は、どちらも標高2000m近い高原にあり、夏は山歩きをするハイカー、冬はスキーヤーに人気の観光地です。
この2つを結ぶのが「湯の丸高峰林道」で、道は上信県境の「篭ノ登山」の中腹を、ほぼ等高線に沿って走っています。そのため大きなアップダウンはなく、どちらからいっても、ルート中で最も標高の高い「池の平」近くの「コマクサ峠」に向かって緩やかに登って行きます。
林道の全長は8.3kmほどで、ほぼ中間地点に「池の平駐車場」があります。
湯の丸高原から池の平駐車場までの約4kmは舗装道路で、池の平駐車場から高峰高原までの約4kmはダートになっていますが、林道全体で8kmちょっとなので、距離的には長くありません。
湯の丸高原側は舗装なので、ハイカーの多くは湯の丸経由でやってきますが、高峰高原側のダートも、ホテルの宿泊客を送迎するワゴン車が走っており、普通乗用車でも走行できる整備された道です。
この林道の通行は無料ですが、途中の「池の平駐車場」を利用する場合、シーズン中は駐車料金(普通車600円)が必要です。
なお、夜間の通行はできませんので時間に注意してください。
アプローチ

今回は湯の丸高原側から走るので、スタート地点の「地蔵峠」を目指します。
「つまごいパノラマライン南ルート」から「県道94号東御嬬恋線」に入り、鹿沢スノーエリアを見ながら湯の丸高原方面に登っていきます。


新鹿沢の温泉街を通り過ぎて登っていくと、正面に「湯の丸山」が見えてきます。


さらに登り周辺が開けてくると、間もなく「湯の丸高原スキー場」が見えてきて、広い駐車場のある「地蔵峠」に到着します。
湯の丸高原から池の平へ

「湯の丸高原ビジターセンター」の前を通って林道に入ります。


道沿いには、通行できる期間や駐車場の利用料金の案内が出ています。


湯の丸高原には、2000m近い標高を利用して水泳などの高地トレーニング施設があるためか、林道の入口付近にはトレーニングに訪れている学生たちがたくさん歩いていました。ゲートを通って登っていきます。

登り始めはスキー場の中を通って行きます。
地蔵峠の向こうには「湯の丸山」の丸い山体が見えています。

しばらく登ると、今度は左側に「西篭ノ登山」「東篭ノ登山」が迫ってきます。


さらにまばらな樹林の間を登っていくと、間もなく駐車場が見えてきて、「池の平」に到着です。
駐車場周辺にはインフォメーションセンターやトイレがあり、たくさんのハイカーで賑わっていました。
こちらの駐車場は有料で、利用料は普通車で600円です。
ここから少し歩くと、「池の平湿原」という小さな湿原地帯があり、手軽なハイキングスポットになっています。

「池の平湿原」周辺を散策していこうかとも思いましたが、このような場所にしてはけっこうな混雑なのでやめておきました。

ダートを走って高峰高原へ

ここは「コマクサ峠」という東篭ノ登山から延びる尾根を越える峠になっていて、舗装道路はここで終了です。
この先はダートになりますが、道はよく整備されていて展望も開けています。ちょうど高峰高原のホテルのワゴン車がお客さんを乗せて出発していきました。

道幅があり、ガードレールやカーブミラーも設置されています。


樹林の間から、浅間山や八ヶ岳、東御・小諸方面の展望が広がります。

尾根を回り込むと、東篭ノ登山南面の崖面が見えてきて、道は東篭ノ登山から水ノ塔山の中腹を等高線に沿って辿っていきます。


なだらかな下り道を進み、周囲の道の側面が岩だらけになってくると、まもなく「高峰温泉」が見えてきます。



こちらの標高はおよそ2000m。ランプの宿として有名ですが、山小屋ではなく普通の旅館と同様の設備が整っています。
標高2000mの露天風呂や、冬は雪上車で送迎してくれるなどの特徴ある宿ですが、露天風呂は日帰り入浴では利用できないようです。
高峰高原

ダートの道は続き、さらに進むと周辺に「アサマ2000パークスキー場」が広がってきます。


展望が広がり、先ほど中腹を走ってきた東篭ノ登山と水ノ塔山が聳え、遠くには志賀高原の横手山も見えています。

道は「高峰高原ビジターセンター」前でチェリーパークラインに合流し、「車坂峠」に到着しました。

峠から南側に、八ヶ岳の峰々を見渡しながら、短めのツーリングが終了です。
道路の状況

今回は8月上旬のよく晴れた日の昼頃の様子です。
ダートの区間も道はよく整備されているので、多少の石はありますが普通車での走行でも心配な箇所はないと思われます。
路面は全体的にフラットで、ガードレールやカーブミラーも設置されています。
通り抜けるのにそれほど時間はかかりませんが、通行は昼間の時間帯だけで午後5時から午前7時の間は通行できません。
午後5時にゲートが閉まるようなので、それまでに林道から出なくてはなりません。午後遅い場合は時間に注意してください。

また、走行中に徒歩で林道を行くハイカー・登山者にも何人か出会ったので、一応歩行者にも注意が必要です。
ダート好きなライダーには物足りないと思いますが、展望の広がる気持ちのよいルートで、手軽な絶景ドライブとしておすすめのコースです。

