3月になってもアルプスの峰々は白く輝いていますが、信州でも里の雪はすっかり融け、春の訪れを感じさせる頃を迎えました。
今回は、まん延防止等重点措置が解除になった長野県松本へ、安全第一のハイキングコースを探して里山歩きに出かけてみました。
松本近郊の低山を歩く

ハチやヘビが影を潜め、クマも冬眠に入っていて心配のないこの時期は、安全で静かな山歩きを楽しめる季節です。
最近は、クマなどの危険がなく安全に山歩きができ、素晴らしい展望も楽しめるトレッキングコースはないものかと探しているのですが、今は全国どこでもクマへの注意が必要な状況で、「ここなら安全」と自信をもって言えるようなコースはなかなか見つかりません。
そんな中で、安曇野東端の低山の上には公園やゴルフ場などが点在しているので、この周辺であればクマの心配のない景色のよい道があるのではないか、と思い歩いてみることにしました。
今回訪ねたのは、松本のすぐ北にある「アルプス公園」とその周辺の里山を歩くコースです。
山歩きとしては少し物足りないかもしれませんが、「安全を最優先にしたい」という方におすすめのコースだと思います。
城山公園からスタート

今回のコースは、安曇野の東端を南北に走る山並みの上を歩くルートです。スタート地点は山の南端にある「城山公園」にしました。ここから北上していきます。
城山公園へ

「城山公園」は、松本の市街地から北へ続く丘陵の上にあります。
城山公園の周辺は道が細くわかりにくいので、ナビを頼りに坂道を登っていくと看板のある公園入口前に出ます。さらに駐車場へ向かって右方向へ進んでいきます。

突き当たりが駐車場で、管理事務所とトイレがあり、自販機なども設置されています。


駐車場の奥の、車道が途切れたところから遊歩道が始まっていました。
案内板には「松本市 城山遊歩道」とあり、「アルプス展望コース」と表示されています。思っていた以上にしっかりとした遊歩道が整備されていました。
城山遊歩道を歩く


遊歩道に入ってすぐ、「熊出没注意」の看板が目に入ります。
「クマの心配のない道」を探してやってきたので、正直ちょっとガッカリしたのですが、そうは言っても「本当にここにも出るのか?」と思うような里山の道です。
確実に「安全」と言える場所はどこにもない、ということだと思います。


葉を落とした木々の間を、早春の日差しを浴びながら登っていきます。
途中には畑や小屋などが現れ、人里の道です。おそらく・・クマは出ないだろうと思われます。



遊歩道は、老人保健施設や神社、電波塔などの脇を通って緩やかに登っていきます。傾斜はあまりないので、息が切れるような所はありません。

周囲は林が続いていて、木々の間からアルプスの山々が垣間見えますが、葉の茂る季節は展望はあまりないと思われます。ここは冬の季節がおすすめかも知れません。

やがて樹林が途切れ、アルプスの峰々が見えてきました。東屋のある見晴らしのよい展望台に出ました。


安曇野を広く見渡し、その向こうにはまだ雪をたっぷりと残したアルプスの峰々が輝いています。乗鞍岳も少しだけ頭を出していました。

展望台を過ぎると道は下り坂になり、間もなく車道が見えてきました。

その先で遊歩道は車道に合流しますが、アルプス公園はすぐそこです。
アルプス公園を巡る

車道を歩いていると、すぐに「アルプス公園南入口」が見えてきます。
ここからは、アルプス公園の中の道を歩きます。


ファミリーゾーン

展望台のある建物が見えてきました。これはアルプス公園のランドマークでもある「山と自然博物館」で、安曇野からもよく見えています。

5階の「パノラマ展望室」は、コロナ禍の現在も入れるようです。(9:00~16:30 無料 月曜休館)


野外ステージのある広場を過ぎると、「子供冒険広場」の様々なアスレチックが見えてきます。子どもが喜びそうな場所です。
アルプス公園の木々には桜も多く、お花見の時期は賑わいそうです。

子供冒険広場の西側は展望のよい「ピクニック広場」で、広くアルプスを見渡せる絶景スポットです。ベンチなども置かれ、親子連れや若者グループなどがくつろいでいました。

アスレチックのある丘を登り、長い滑り台のある坂を下りると、「森の入口広場」に出ます。ここにはトイレの他、自販機等も設置され、大きな休憩所もあります。
アルプス公園は大きく2つのゾーンに分かれているようで、ここまでの「ファミリーゾーン」はいわゆる「公園」でしたが、この先は公園内ではありますが、ほぼ「山歩き」になります。
学びと健康とスポーツのゾーン

道はいくつかのルートに分かれますが、稜線に沿って進んでいきます。


丘を越えて下っていくと、小さな社が祀られた十字路に出て、この山稜を越える道が横切っていきます。


さらに北へ進むと、東屋のある「しぜんかんさつの森」を通り過ぎ、細い舗装された道路に出ました。

ここは公園の境界ですが、この先も「城山遊歩道」は続いているようで、案内板が立っていました。

ここから公園の敷地内に戻っていくように「養老坂」方面へ下っていくと、公園の「北入口」から続く遊歩道が見えてきました。
ここを北方向へ進むと、まもなく「北入口」に出てアルプス公園の北端に到達しますが、今回はここから南へ戻っていきます。


この遊歩道はこれまでの山道と違い、簡易舗装された歩きやすい道で、山の西斜面を北入口から公園中心部まで通っています。

しばらく行くと、古民家のような建物が見えてきました。
ここは「森の里広場」で、この建物は「古民家体験施設」のようですが、冬季で閉鎖されていました。(3月21日から開放とのことです)

「森の里広場」にはバーベキューピットがあり、火気の使用ができるようです。


道は途中から登り坂になり、登り切ると「森の入口広場」に戻ってきます。


森の入口広場から南に向かって坂を登ると「水辺広場」に出ますが、冬の間は水は流れていません。そして「子供冒険広場」に戻ってきました。
アルプス公園は遊具も充実しており、乗り物や小さな動物園のような施設もあって、子ども連れにもよい場所だと思います。早春の公園はのどかな雰囲気で、市民の憩いの場という感じでした。
芥子望主山

車に戻ってから、「芥子坊主山」まで行ってみました。

地図では「芥子望主山」と表記されていますが、周辺にある看板は「芥子坊主山」となっていて、地元では「芥子坊主」が主流のようです。
先ほどのアルプス公園から続く遊歩道は、途中で車道になってしまい、芥子坊主山まで続いているというわけではなさそうでした。

山頂の近くを車道が通っていて、広い駐車場もありました。
山頂周辺は「芥子坊主山農村公園」という市の管理する公園で、立派な展望台も建っています。
そしてここには、キャンプ場もありました。

キャンプ場にはテントが一張あり、ソロキャンプの方が焚き火をしてくつろいでいました。

展望台に上ってみます。


展望台からは松本市街地が見渡せ、先ほど歩いたアルプス公園も眼下に見えています。夜景も美しそうな場所でした。
周辺情報

アルプス公園は飲食、遊具など一通りの施設がそろっていて、子ども連れでも楽しめる場所ですが、公園の北側半分は山歩きになるので、それなりの身支度が必要かと思います。
なお、アルプス公園への交通機関は、バスが午前と午後に1便あるだけなので、基本的に車で訪れる場所になります。
今回、車を駐車した城山公園から歩き始めたのですが、帰りもスタート地点まで歩いて戻らなくてはならないので、帰路もほぼ同じルートを歩いて戻り、往復という感じでした。
時間的には、景色を楽しみながらゆっくり歩いても、往復で3時間ほどあれば十分かと思います。半日コースなので、もう半日は松本の街歩きや安曇野のドライブなどを楽しむのもよいかも知れません。
アクセスですが、城山公園やアルプス公園は松本ICからも近いのですが、昼間は松本市内へ入る道はけっこう混んでいるので、渋滞を避けたい時は「梓川SAスマートIC」で下り、梓川を渡って国道254号線を山に向かって登り、旧料金所手前を右折してアルプス公園北入口方面から来た方がスムースに行けると思います。
また「芥子坊主山農村公園」は、アウトドア派には便利に使える場所だと思います。
小さなキャンプ場ですが、近くにトイレや水場(冬季は閉鎖)もあり、市の支所に連絡するだけで無料で利用できるということです。
多少傾斜はありますが地面は芝で、市街地までは車で10分ほどという場所にあり、景色もよく穴場のキャンプサイトだと思いました。駐車場もそれなりに広く、車中泊にもよい場所だと思います。

