【愛を知るまでは】模索する日々の想い「あいみょん」ドラマ主題歌

愛を知るまでは
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ドラマ「コントが始まる」

2021年4月クールのドラマ「コントが始まる」は、今活躍中の若手俳優が多数出演するということで、初回から見ていました。

結成10年目を迎えた売れないお笑い芸人と、それを取り巻く人々の思いを描くドラマなのですが、毎回冒頭に主人公であるお笑いトリオのコントがあり、その内容に込められたテーマに沿って、それぞれの登場人物の心の内を描いていきます。

手の込んだ伏線が張られ、登場人物一人一人の内面の陰影が描き込まれた脚本と、若手の注目俳優を多数起用しているキャスティングに制作側の本気を感じたのですが、主題歌にもそれは表れていました。

このドラマのエンディングに流れてくるのが、あいみょんの「愛を知るまでは」でした。

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主題歌「愛を知るまでは」

ドラマの終わりに聴いて、すぐに「あいみょん」であることはわかったのですが、まだリリースはされていないしメディアでも流れてはいなかったので、ドラマの中で聴いたのが初めてで、しばらくフルで聴く機会もないままでした。

ドラマは、高校時代の同級生が組んだお笑いトリオが、反対する家族に「10年やっても売れなければやめる」と約束した10年目を迎え、様々な思いの中で解散を決意するまでを描き、新たな道を模索していく姿が描かれていきます。   

このドラマの展開とこの曲の内容がとても重なって聴こえてきたので、はじめはドラマのための書き下ろし曲だと思っていました。

しかし、後になって知ったのですが、この曲はあいみょんがメジャーデビューして1年目の頃に書いていた曲であることを、自らコメントしていました。

音楽の世界でやっていこうと決め、悩みもがいていた時期に、その思いを曲にしデモにしてあったものらしいのですが、目指す世界は違っても、まだ何者とも知れない存在である若者たちが、夢を追う思いには共通するものがあります。

別々に生み出されたものとは思えないくらいに繋がるものを感じました。

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誰もが懐かしく共感する楽曲

ドラマの最後にキーボードのイントロが流れてくると、歌詞もさることながら、静かに始まるこのメロディーが、思いを映し出すように心に沁みます。

アレンジもオーソドックスですが、曲の世界観に寄り添い、煌めき疾走する青春の日を思わせるようです。      

「愛を知るまでは」は、どこか懐かしく親しみやすいメロディーと、夢でも絶望でもなく、やっぱり明日も自分は生きていくんだというメッセージが、この時代を生きるすべての年代にエールを送るものになっていると感じます。

あいみょんの楽曲は、若者の心を等身大の分かりやすい言葉で綴った歌詞の魅力が大きいのですが、それを承知した上であえて言うならば、多くの人々が魅了される最大の要因は、哀愁を帯び誰もが口ずさみたくなるようなその旋律にあると思います。

同じようなアーティストを思い浮かべるのですが、誰ともちょっと違う。あいみょんの叙情と少しだけ過激なメッセージを併せもつ世界を探すには、昭和のフォークまで遡らなければならないかもしれませんが、それらと比べても、その瑞々しさは唯一のものに感じられます。   

今や名を成したあいみょんにとって、このドラマ主題歌のオファーがなければ、この曲が世に出ることはなかったかもしれません。

ドラマと楽曲の親和性は高く、ドラマに合わせてテーマ曲が作られるのは一般的ですし、楽曲が元になってドラマが作られることもあります。

しかし、生み出された過程がまったく違っても、人の思いがつくる世界はこんなにも見事にマッチするんだ、と改めて思わせてくれたエピソードでした。

デビュー当時の心の揺らぎの中に、「あいみょん」という存在を浮かび上がらせてくれる一曲です。