紅葉が進み、高い山には雪の便りも届いています。間もなくコロナ禍での2回目の冬を迎えます。
夏から秋にかけて続いた外出自粛要請も解け、ようやく落ち着きを取り戻しつつある今、山野へ出かけたいと思っている人も増えていると思います。
今回は、冬ならではの山歩きの魅力と、確認しておきたい危険について考えてみます。
冬の低山を楽しむ

ここへ来てコロナが一気に下火になり、「閉じ込めていた旅心」が少しずつ開かれてきた感じがします。
冬の時期、暖かい支度をして出かける低山ハイクも楽しいものです。冬の低山には、雪山とはまた違った魅力があります。
雪山は鋭く輝く圧倒的な光景で迫ってくる時もあれば、重くのしかかる不安と闘わなければならない時もある落差の激しい世界だと感じていますが、他では経験できない美しくも厳しい世界です。
しかし低山は、穏やかな時間が流れていくことを感じさせてくれる、心静かになれる場所です。
冬ならではの魅力

雪が彩りを添える景色
冬の景色は、夏とは別の世界を見せてくれます。
夏に日差しを遮ってくれた木々も落葉し、展望が開けたり、日差しが直接届くようになったりします。夏の鬱蒼とした森の中の道が、暖かい日差しの入る見晴らしのよい道に変わっていたりします。
そして、周囲の山々も、雪化粧した美しい姿に様変わりしています。
冷えて澄んだ空気が心地よく、そんな中を歩くのは日常から遥かに離れた想いを感じさせてくれます。
熊や害虫がいない
現在、低山で最も注意しなければならないのは、熊との遭遇です。
全国どこの里山でも目撃情報があり、時には人的被害の報告もあります。
いつ何処に現れ、何をするか分からない生物に対しては、確実な対処法がありません。とにかく出会わないようにするしかないので、熊の出没する山域へは立ち入らないのが一番の対策です。
それでも入山したい時は、とにかく多人数で賑やか?に行動することで熊を警戒させるしかありません。
しかし、熊が冬眠に入る冬の間は、そうした心配がありません。
また、大型生物でなくても、春から秋にかけては蜂などの多くの害虫が低山にはいますが、冬の間は出会うこともありません。
こうした生き物たちが影を潜める点も、冬の低山歩きをおすすめするポイントのひとつです。
温かさを楽しむ
山歩きとは少し別の話になりますが、「冬の焚き火」は魅力的なイベントです。寒い季節のあのぬくもりには、誰もが魅了されるでしょう。
焚き火ほどではないですが、山歩きの途中でお湯を沸かして飲む一杯のコーヒーは、体と心を温めてくれるちょっと楽しいひとときです。そんな楽しみ方も冬にぴったりだと思います。
この感覚はキャンプに通じる世界かも知れません。
低山の危険性も再確認

標高の低い山は高い山より危険が少ないと思われがちですが、一概にそうとは言えません。むしろ高山より危険な要因もあるので、確認しておきます。
登山道の未整備と情報の少なさ
低山は技術的に困難な場所が少なく、普通に歩行して自然散策が楽しめる場所が多いため「難易度が低い」というイメージがあります。
しかし、高い山の場合には、そこへ至る登山道は周辺の山小屋などがお客さんである登山者の便宜を図るために整備していることが多いのですが、低山の場合、道の整備に手が入っていないところが多いです。
トレッキングコースなどとして整備されている道はよいのですが、単に標高が低いというだけで山に入ると、整備されていない道で難儀するということもよくある話です。
こうした山は人に出会うこともほとんどないので、無名の低山というのはそれなりに危険な領域であると思っていた方がよいです。
調べることができる情報の量も、有名な高山に比べると圧倒的に少ないため、安全第一でコースを選ぶなら、多くのメディアで紹介されている有名なルートが安心です。
冬は日暮れが早い
里山ともいえる低山は、時間的にも油断する場合がありますが、行動時間については高山と変わりなく早めの行動を考えるべきです。
夕暮れをゆっくり楽しみたい時もありますが、冬は日暮れが早いです。
冬の山歩きを経験しているとわかりますが、本当に驚くほど早く日が暮れていくので、午後の行動時間には十分に余裕をもっている必要があります。
日が暮れると一気に気温が下がり、藪や樹林の中を通る低山では、道も見失いやすくなります。土地勘のない山道を、暗がりの中で歩く状況は絶対に避けるように行動しなくてはなりません。
安全な低山ハイクを楽しもう

元々このブログのコンセプトは「山もドライブも楽しむ」というもので、手段にこだわらず体力的な負担は少なめで、子ども連れでも年配の方でも楽しめるアウトドア、そして素晴らしい景色に出会えるということを主なテーマとして書いています。
そして、魅力的なスポットを紹介すると共に、安全面についても必要な情報をできるだけお知らせするようにしています。
ドライブに出かけ、その近郊も歩く。そんな楽しみ方を冬の間も無理なくやっていく人が増えたらいいなと思います。また「絶対に熊に出会わないであろう」おすすめの低山ハイクコースも探っていこうと思っています。


