春一番が吹き、桜の便りが届く季節になりました。
全国的にまん延防止等重点措置は解除になりましたが、未だ感染対策が欠かせない状況の中、一足早く春を感じようと、「折りたたみ自転車」を車に積んでドライブに出かけました。
今回は、折りたたみ自転車を使って「密を避ける」と共に、観光シーズンの「渋滞を避ける」楽しみ方を探りにやってきた、早春の信州小布施町周辺のサイクリングの様子です。
折りたたみ自転車で巡る小布施
今回のテーマは「ドライブ&ライドの旅」ということで、折りたたみ自転車を車に積んできました。
渋滞のない郊外に車を駐め、折りたたみ自転車を組み立てて観光地を巡る、という楽しみ方です。
新しい折りたたみ自転車は、今回が試運転のような感じなので、行動範囲がコンパクトで、多様な観光が楽しめ、自転車での移動に負担がない起伏の少ない平坦な地域を探しました。そんな候補の中から、「小布施町」に出かけてみました。
細かな計画は立てずに、訪れたい所をいくつかピックアップしておいて、気の向くままに巡ってきました。
走行距離は全部で約12km、時間も見学も合わせて3時間ほどで、ほぼ平坦な地域なので子どもでも余裕で回れると思います。

小布施ハイウェイオアシス

今回、車を駐車したのは「小布施ハイウェイオアシス」です。小布施町の郊外にあり、高速道路のICに直結しています。
こちらは高速道路にある「小布施PA」とは別の施設で、レクリエーション施設や飲食の店舗、デイキャンプ場などがある広い公園ですが、上信越道を下りることなく利用することができ、小布施PAからスマートインターで下りて来ることもできます。

こちらの広い駐車場に車を駐め、折りたたみ自転車を降ろして組み立てます。

自転車の組み立てはあっという間に終わり、続いて出発の身支度をします。3月とは言え信州の春はまだ風が冷たく、ウインドブレーカーをはおります。必要なものをザックに入れて背負ったら、千曲川の堤防に向けて出発です。

千曲川サイクリングロード

今回こちらに来た目的は、小布施の町と共に、千曲川沿いのサイクリングロードの様子を見てみることでした。
千曲川沿いには、上田市から長野市にかけて、県が管理する「一般県道上田千曲長野自転車道」という自転車専用道路が走っていますが、小布施の周辺にも、堤防に沿った桜並木が美しいサイクリングによい道があるという情報があったので、桜の季節にはまだ早いですが、どんな所なのか走ってみようと思っていました。


事前に調べたところ、現在護岸工事が行われていて走れないという情報もあったのですが、周辺の道を迂回して行けば何とかなるのではないか、と思っていました。
しかし、りんご畑の広がる河川敷にも降りてみましたが、道は寸断されていて思うようには走れませんでした。
現在の堤防周辺は各地で大型重機が行き交い、かなり広範囲に渡って工事が続けられている最中なので、サイクリングはしばらくの間できないと思います。
2019年の台風19号災害の爪痕は大きく、今も千曲川の各地で復旧工事が行われていました。
自転車で町の中心部へ

千曲川のサイクリングができなかったので、時間的には余裕ができました。さっそく小布施の町に向かって走り出します。
ハイウェイオアシスから町の中心部までは3kmほどなので、自転車で巡るのには手頃な距離感です。
サイクリングスタート

りんご畑の中の道を、正面に雁田山を見ながら走っていきます。道は緩やかな登りですが、町の中心部までの高低差は20mほどなので、ほとんど気になりません。


途中で「長野電鉄」の踏切を渡ります。遠くに小布施駅に停車中の列車が見えていました。

「小布施橋」から続く親木通りは交通量が多い道なので避け、車があまり通らない細い道に入って東に進んでいきます。

親木通りを横切り、小学校の脇を通って進むと、国道403号線との交差点「中町」の信号に出ます。
この交差点には、栗菓子の老舗「桜井甘精堂」の泉石亭があります。


小布施が「栗の町」であるということを知ったのは、初めて桜井甘精堂の「栗ようかん」を食べた時だったなあ、と思い出します。
その東側には、煉瓦造りの煙突が立つ酒蔵「松葉屋本店」があり、その裏手を南に向かう小路に入ると、「ここより中町小径」の標識が立っています。

街の中の小径を歩く

「中町小径」の入口近くに自転車を駐め、ここからは歩いて巡ります。
ここは桜井甘精堂や松葉屋本店の裏側になりますが、道沿いの壁に「菓子工場を通って本通りに抜けられます」という表示があったのでそちらへ進んでみます。
桜井甘精堂の工場を覗きながら細い路地を通って行くと、町のメイン通りである国道403号線に出ました。

国道に出たところは「栗の木テラス」で、こちらは桜井甘精堂が営む洋菓子店です。和菓子もよいのですが、小布施のモンブランもおすすめです。
ここから「中町南」の信号を渡って南へ進むと、この一帯には老舗が集まっています。



ここから、桝一市村酒造場の中を通り抜けるなどして東側に出ると、広場の向こうに「北斎館」があります。

小布施は浮世絵師「葛飾北斎」と関わりの深い土地で、晩年に度々訪れて滞在しており、作品も残しています。

「小布施堂傘風楼」の脇から再び小径に入り、北へ向かいます。


この辺りはかつては木でできた歩道だったような記憶があるのですが、今はコンクリートの道になっています。


しばらく行くと「高井鴻山記念館」の入口がありますが、その先にも「Welcome to My Garden」という看板がありました。


小布施の町では、個人の家の庭も一般に開放している所があるそうで、個人宅の中を通り抜けることができるようになっていました。


「大日通り」に出て、再び「中町小径」に入って進むと、松葉屋本店裏の自転車を駐輪した所へ戻ってきます。食事や美術館鑑賞などをせずに、歩いて回るだけなら30分ほどの散歩です。
古刹を訪ねる

浄光寺
サイクリングを再開し、雁田山の麓にある寺院を目指して「大日通り」を東に進みます。


突き当たりのT字路を北上して「薬師通り」に入り、右側に「フローラルガーデンおぶせ」を見ながら東へ進むと、正面に「浄光寺薬師堂」の案内が見えてきます。

山門を抜けると、薬師堂に向かって長い石の階段が続いています。

こちらの薬師堂は、1408年(室町時代初期)の建立で、国の重要文化財に指定されています。
茅葺き屋根の曲線が美しいお堂で、雁田山麓の森の中にひっそりと佇んでいます。
早春の古刹は訪れる人も少なく、心静かなひとときでした。
岩松院

続いて山麓の道を北へ走ります。自転車だと数分で「岩松院」の前に出ます。

こちらは、葛飾北斎が描いた天井絵があることで有名なお寺で、観光シーズンにはたくさんの拝観者が訪れますが、今はまだ訪れる人も少なくひっそりとしています。

こちらの仁王像は、どこかかわいらしい感じの佇まいでした。

本堂の天井には、小布施を訪れた最晩年の葛飾北斎が描いた「八方睨み鳳凰図」が当時のままに残されています。(拝観料500円 堂内での撮影はできません)

その他、戦国武将「福島正則」の霊廟や、俳人小林一茶が「やせ蛙 負けるな一茶 是にあり」の句を詠んだといわれる池があります。

本堂から下っていくと、目の前には「北信五岳」の山々が、残雪を輝かせて聳えていました。
帰り道でアイスクリーム

ここからは、ハイウェイオアシスに向けて戻っていきますが、その道沿いにはいくつものアイスクリーム屋さんがあります。

どこにしようかと迷うのですが、この日はけっこう日差しが強く、早く食べたいと思い一番近くの「トゥエル」にしました。

定番は「搾りたて牛乳」ですが、今回はこちらのダブルで。量もたっぷりです。
やはり、サイクリングにはアイスクリームが似合います。

国道403号線を横切り、松川沿いの道を下って行きます。
長野電鉄の線路の下をくぐると、林の中の道になります。


こちらもアイスクリーム店の「ミルグリーン」の前を通り過ぎ、橋の手前をりんご共選所に向かって下り、左折すればハイウェイオアシスの森が見えてきます。

周辺情報

駐車場
今回利用した「小布施ハイウェイオアシス」の駐車場は無料で、夜間は駐車範囲が狭まりますが、24時間利用可能です。
町の中心部では、大きな駐車場は「大日通り」沿いに集まっている感じです。
「町営森の駐車場」や「町営松村駐車場」は駐車1回500円なので、1日中滞在するなど長時間駐める場合に適していて、自転車レンタルなどのサービスも行っています。駐車場はけっこう広いのですが、それでもシーズン中は一杯になることもあるようです。

中町小径の近くにある「桜井甘精堂の駐車場」はメイン通りに近く、短時間の滞在ならこちらを利用するのもよいかもしれません。
直営店での利用2000円で2時間まで無料になるのですが、それがなくても1時間200円のコインパーキングとして利用できます。しかし、それほど広くないのですぐ一杯になってしまうかもしれません。
お土産
小布施のお土産といえば「栗菓子」が定番ですが、どれもレベルが高く、「おすすめはこれ」と絞り込むのは難しいです。
たとえば「栗ようかん」は町内のどこの店にも必ずある製品ですが、微妙に味が異なりどれも美味しいので「各人の好み次第」としか言えない感じです。
たぶんどのお菓子を選んでもあまり外れはないと思うので、いろいろ食べ比べてみるのも面白いかもしれません。
おわりに
折りたたみ自転車があれば、人出が多い時期の観光地でも、渋滞や駐車場探しなどに煩わされることなく、余裕をもって楽しむことができると思います。
この春は、密を避け、いろいろな楽しみ方が広がる「ドライブ&サイクリング」について試していこうと思います。

