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【犬山城】国宝の天守と城下町を訪ねる愛知ドライブ

犬山城

全国に「国宝の天守」をもつ城は5つあるのですが、そのうちのひとつが愛知県と岐阜県の県境にある「犬山城」です。

城の周囲には、江戸期の雰囲気が残る城下町の街並みも整備されて、多くの観光客で賑わっています。

今回は、晩秋の「犬山城」を訪ねてみました。

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国宝の天守をもつ城

全国に残る城郭の中で、その「天守」が「国宝」に指定されているものが5つあります。

それは、東から「松本城」「犬山城」「彦根城」「姫路城」「松江城」の5つで、いずれも様々な災害や荒廃の時期を乗り越えて、江戸期の城郭の姿を今に残しています。

これらの城にはこれまでも訪れたことがあるのですが、近年のお城ブームもあって周辺の整備がどんどん進んでいるようで、改めて訪ねてみても新たな発見があり飽きることはありません。

今回訪れた「犬山城」は、濃尾平野の北、木曽川のほとりの丘の上に建つ城で、室町時代末期の天文6年(1537)に織田信長の叔父の織田信康により築城されましたが、現存する天守は江戸時代初期に成瀬氏の所領になって造られたもので、日本最古のものだそうです。

明治に入り天守以外の建物は取り壊され、また明治24年の濃尾大地震で天守が半壊するという被害がありましたが、修理を条件に旧藩主の成瀬氏に譲渡され、平成の時代まで長い間個人所有の城という珍しい歴史を歩んできました。

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城下町を歩く

本町通り

犬山城へ車で向かう場合、駐車場はお城の麓に広い専用駐車場があります。(犬山城第一駐車場など、平日は普通車1時間300円、土日祝日などの特定日は1時間500円)

しかし、街歩きを楽しむなら、少し離れますが犬山駅前から西に延びる県道183号線沿いのパーキングに駐車し、城下町を散策しながらお城へ向かうのがおすすめです。

1日駐車しても最大料金1000円前後のところがいくつもあるので、こちらに駐車して、本町通りの街歩きを楽しみながらお城へ向かうのがよいと思います。

県道183号と本町通りの交差点からお城まではおよそ1km、歩くだけなら20分ほどです。

昭和横丁
どんでん館

今回の記事は、11月の祝日の様子になります。11時ちょっと前に歩き始めました。

「本町通り」沿いには、様々な飲食店、お土産店などの他、かつての住居跡や博物館などが並んでいて、立ち寄りたい場所はたくさんあります。

なお、本町通りは歩行者専用ではなく、一般車両も通行している道なのでご注意ください。

旧磯部家住宅

「旧磯部家住宅」は、内部を無料で自由に見学することができる、江戸時代末期の建築物です。

こちらの建物は建ってから159年が経っているそうで、江戸時代から呉服商を営んできたそうです。

50年ほど前までは、実際にこちらで生活もされていたそうで、かつての商家の雰囲気が残っています。

土蔵
裏座敷

建物の敷地は間口に比べて奥行きがとても長く、母屋の裏にも土蔵や裏座敷など様々な建物があります。

表から見ると屋根が緩やかにカーブしていて、これは「起り屋根(むくりやね)」と言われ、犬山市内の町家で唯一現存しているものだそうです。

さらに本町通りを進むと、通りの向こうに「犬山城」が見えてきました。

本町茶寮
カラフルなメニュー

本町通り沿いにもいくつかの駐車場がありますが、午前中からすべて満車になっていました。

牛串の店には行列
ココトモファーム
犬山城の入口は神社です

様々な店舗をのぞきながら歩いて行くと、本町通りの突き当たりに、針綱神社と三光稲荷神社の鳥居が見えてきます。

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犬山城

犬山城への道は、三光稲荷神社を通っていくようで、鳥居の前に待ち時間の案内が出ていました。

11時台ですが、天守に入るにはすでに50分の待ち時間が発生していました。そして帰りに通った時は60分待ちになっていました。

三光稲荷神社

三光稲荷神社は金運や縁結びにご利益がある神社だそうで、境内にはハート形の絵馬や置物がたくさん置かれているかわいい雰囲気で、なかなか賑わっていました。

赤い鳥居が並ぶ参道は写真スポットになっているようで、結婚式の前撮りの方もいたりして、たくさんの人が交代で記念撮影をしていました。

神社を過ぎ、石段の道を登っていきます。

周囲には石垣が聳え、お城らしい雰囲気になってきます。

本丸門

「本丸門」の前に、入場券の販売所があります。

チケット販売所

本丸門から先は有料で、ここで入場券を購入します。

犬山城の入場料は大人550円(入場時間9:00~16:30)ですが、帰りにミュージアムも見ていこうと思っていたので、「犬山城下町周遊券(760円)」を購入しました。セット券の購入は現金のみです。

本丸門をくぐると、犬山城の天守が姿をあらわします。

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国宝の天守

入城を待つ人々の列が伸びている

犬山城の天守は、姫路城などに比べると小さくかわいらしいのですが、木曽川のほとりの丘の上に建つ天守は目立ち、夜のライトアップされた姿なども美しいです。

本丸には、入場を待つたくさんの人々の列が伸びていました。

列に並び、お城の姿を眺めたり写真を撮ったりしながら少しずつ進んでいき、実際の待ち時間も50分ほどでした。

城内では靴は袋に入れて持ち運ぶので、入城の際の荷物はできるだけ少ない方がよいです。

城内は薄暗く、階段は急で天井も低いので、足元と頭上に注意しながら登っていきます。

つけ櫓
城内の展示
石落しの間

城内では城の内部の造りを見ることができ、関係する遺物なども展示されています。

上段の間

床が一段高い「上段の間」は、城の最上の間で、殿様が使用した部屋です。奥には「武者隠しの間」があり、殿様を守る武者が待機していたそうです。

国宝5城の写真

最上階は、階段が細いので、人数を区切って交代で見学します。見学中の人たちが下りてくるまでしばらく待ちます。

本丸と城下町を見下ろす

最上階(望楼)の回廊からは、周囲の絶景が広がります。

木曽川(下流側)
木曽川(上流側)

回廊を一回りして景色を堪能した後は、次のグループが登り終えるまでしばし待機します。

その間に周囲の額を見ていると、「国宝指定書」が掲示されていました。

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ミュージアムを巡る

IMASEN 犬山からくりミュージアム(犬山市文化史料館 南館)

お城からの帰り道は、本町通り沿いにあるいくつかのミュージアムを訪ねていきます。

ちょうど「からくり人形」の実演の時間だったので、まず「犬山からくりミュージアム」に入ってみました。

墨をつけた筆を手と口に持たせ、仕掛に重りをぶら下げると、人形が自動で「松竹」の文字を書いていきます。

これがなかなか面白く、木製のカムなどの造作だけでこれを作りあげていることに感心します。

舞台の人形は、下で人がひもを操って、様々な動きを演出します。

扇を振って舞ったり、一瞬でお面を付けたりと、様々な工夫がなされていて面白かったです。

今はデジタルで何でもできてしまう時代ですが、アナログの技を改めて見せてもらったと思いました。

今はだいぶデジタル化が進みましたが、もともと自動車ってアナログな技術の集大成のような感じがします。そこへ続く原点を見た感じがしました。

実際に人形を動かす体験もでき、子供たちが熱中して試していました。技術立国ニッポンを支える人になってくれるかも‥‥。

城とまちミュージアム(犬山市文化史料館 本館)

隣には「城とまちミュージアム(犬山市文化史料館 本館)」があり、こちらも覗いてみました。

城下町を再現したジオラマは大変精巧なつくりで、見ごたえがありました。その他犬山に関するたくさんの資料が展示されています。

午後になって人通りの増えた本町通りを戻って、最後に「どんでん館」を観てみました。

こちらには、犬山祭で曳かれる山車が展示されています。

犬山祭の再現ジオラマ

晩秋の、犬山城とその城下町を巡る小さな旅でした。

※ この記事の料金、時間などの情報は、すべて2024年11月時点のものです。