【御射鹿池】八ヶ岳の麓 神秘の池を巡る

【御射鹿池】八ヶ岳の麓 神秘の池を巡る

八ヶ岳山麓にある「御射鹿池」は、水面に湖畔の樹林が映り、幻想的な光景が広がる人気の写真スポットになっています。

秋の日に、この神秘的な雰囲気の池を訪ねてみました。

今回は、八ヶ岳山麓にあるいくつかの池・湖について紹介します。

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ドライブプランは天候で変更

晴れていれば蓼科山が見えるはず

今回は、前回の記事で紹介した旅の続きです。

ビーナスラインを走る予定でしたが、天候に恵まれない中、標高の高い所はあきらめて、山麓にある「池」を巡ってみることにしました。やはり、宿泊を伴う旅では、雨天になった場合の第2案を用意しておくべきだと思います。

   

八ヶ岳の周辺にはたくさんの「池」がありますが、その中でも、いま最も注目されているのは「御射鹿池」ではないかと思います。

標高の低い池なら、雲の下なので視界が遮られこともなく、それなりの景色を楽しめると思い、こちらを訪ねることにして車を走らせます。

御射鹿池へ向かう前に、とりあえず「白樺湖」を一回りしてみました。

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白樺湖

「白樺湖」は標高およそ1400m、周囲約4kmの蓼科山と霧ヶ峰の間の大門峠にある湖で、近くを「ビーナスライン」が走っているのでアクセスも良く、湖畔の景色に加えて周囲にそびえる「蓼科山」や「霧ヶ峰・車山」を望む景勝地です。

湖の周辺にはホテルが建ち並び、レジャー施設もあるため、山岳関係のみならず、家族連れもたくさんやって来ます。

湖ではボート、カヌーなどを楽しむことができ、また湖畔には「白樺ぐるりん」というゴムチップが敷かれたジョギング用の専用道も整備されています。一周3.8kmという距離感もお手ごろで、走りやすいと思います。

朝、ホテルから駐車場へ向かう途中で、ジョギングをしている方の姿も見かけました。(ホテルには自転車の無料レンタルもありました)

実はこの「白樺湖」は、戦前から戦後にかけて作られた人造湖で、主に稲作用の水を温める目的で作られたものだそうです。

その後、風光明媚な地であることから観光開発が始まり、昭和の時代にはホテルなどの建設も進みましたが、現在は観光客も減少して落ち着いた雰囲気になっています。

実際、湖畔を走っていると、廃墟となったホテルもけっこう目に付きました。

湖畔で釣りをする人の姿も

湖の東側に来ると、ひときわ賑やかな一角がありました。

ここには遊園地が付属するリゾートホテルがあるため、たくさんの家族連れで賑わっていました。

白樺リゾート
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御射鹿池

ビーナスライン

しばらくはビーナスラインを走っていきます。

上空は一面の低い雲ですが、沿道の木々は紅葉が始まり、秋らしい雰囲気です。

「御射鹿池」への道は、途中まで入り組んでいてわかりにくいので、ナビを頼りに走るのがよさそうです。

途中で御射鹿池への案内板も見かけましたが、多くはないので、それだけでたどり着くのは難しそうでした。

おおまかな目安としては、「奥蓼科」を目指して行くという感じです。

御射鹿池駐車場

池のすぐ上に、30台ほど駐められる無料駐車場があります。その他に大型バスの駐車場も整備されていました。今や人気観光地のようです。

御射鹿池

御射鹿池は「みしゃかいけ」と読むのですが、この不思議な名前の由来は、諏訪大社上社の御頭祭(おんとうさい)の時に、神に奉げる牝鹿を射る神事(御射山御狩神事)があったことに由来すると伝えられているそうです。

広い歩道が見学場所

駐車場から池まではすぐで、広い歩道があるので、ここからゆっくり眺められます。

ここは戦前に作られた農業用のため池で、寒冷地であるため冷たい水を温めたり酸性度を低くするために造られたそうです。

酸性が強いため魚が生息できず、それが池の透明度を高めることになっているようです。

池の向こう岸に、あの景色が見えてきました。

この光景は、日本画家 東山魁夷の絵のモチーフになったことで知られています。

色づき始めた木々が水面に映り、まさに一枚の絵画を見ているような景色です。

しかし、ここはため池のため、その右側は堰堤になっていて、この美しい景色は部分的に限定といった感じではあります。

さらに下の方まで下ってみました。

堰堤のところまで来ると、水が流れ出しているところも見ることができます。

景観保護と安全のため、ため池敷地内への立ち入りは禁止されていました。

山あいにひっそりと佇む御射鹿池は、その湖面に色づき始めた木々の姿を静かに映し出していました。

この美しい光景を持ち帰りたいと、誰もが写真を撮りたくなるスポットであることを納得しました。

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麦草峠

御射鹿池を訪れた後、メルヘン街道が近かったので、ダメ元で「白駒の池」をめざして「麦草峠」まで行ってみました。

しかし、さすがに2000mを超える「麦草峠」周辺は強風で霧が立ち込め、車もライトをつけないと走れない状態で、こちらの散策は断念しました。

白駒の池駐車場

それでも「白駒の池駐車場」にはけっこうな数の車がとまっていて、この天候の中を池に向かう人の姿も見かけました。皆さんたくましいなぁと思いつつ、Uターンして諏訪へと下っていきました。

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原田泰治美術館

諏訪湖のほとりまで下りてきて、「原田泰治美術館」へやってきました。

窓の景色

現在、企画展[原田泰治と行く乗り物の旅]を開催しており、合わせて企画展[鉄拳パラパラ漫画展]をやっていたので立ち寄ってみました。

「鉄拳パラパラ漫画展」は、原画の他に映像作品も上映されていて、つい長居をしてしまいました。ちなみにこちらは撮影OKでした。

鉄拳さんの描く絵と、ストーリーが醸し出す叙情が、心に沁みます・・・。

悪天候による第2案のドライブでしたが、充実した旅になりました。秋の御射鹿池はおすすめです。