前回の観光ルートに続いて、今回は秘境の道だけれど普通の乗用車やオンロードバイクで走れるルートを、長野県から3つ紹介します。
観光の延長としてのドライブはもちろん、林道などを走ったことのない方にも入門編となるおすすめのコースです。
道の名称は様々ですが、どれもすばらしい景色に出会える走りやすい道です。
各ルートの詳細については、各記事の下にあるリンク先にありますのでご参照ください。
舗装道路を行く山岳ツーリング

今回のルートの途中には、店舗などはもちろん人家もまったくないので、それなりの準備をしてお出かけください。
3つともその分野では人気のルートなので、人にまったく出会わないと言うわけではありませんが、緊急事態にみまわれ救援を求める場合など、街中のようなわけにはいかないことを承知しておく必要があります。
特に、事故や車両のトラブルには十分注意してください。ルート上の走行も滞在も、日が暮れると危険度は格段に増しますので、時間にも配慮してください。
どのルートも道は舗装されていて、各道路の管理者がきちんと整備をしているので、通常であれば走行に支障はないと思います。
しかし、山の中の道は、天候や災害などによって急に通行止めになる場合があるので、道路情報にも注意してください。
また、利用する側としては、通行禁止区間にむやみに立ち入らないなど、ルールと守って走行しましょう。
奥志賀スーパー林道(県道奥志賀公園栄線)

このルートは、「志賀高原」から北へ向かう山深い地域の道で、正式名称「県道471号奥志賀公園線」と「県道502号奥志賀公園栄線」をつなぐルートです。
現在の道路状況
2021年7月現在、502号線は木島平村内の「カヤの平」における工事のため一部通行止めになっていますが、「林道秋山線」を経由して栄村秋山郷へ抜けることができます。
(林道秋山線分岐から野沢温泉スキー場の間は、2021年9月開通予定)


おすすめポイント
志賀高原周辺はたくさんのスキー場があり、その周辺は道路も整備され宿泊施設などもありますが、そこを過ぎると何もない山の中の道が続きます。
深い深い山の中を走っている気分を満喫できます。
「雑魚川」に沿って進んでいくので、釣り人もけっこう訪れています。渓流釣りが好きな人なら合わせて楽しめます。
スキー場沿線の道が終わる所が「奥志賀公園栄線」のスタート地点になり、だいたい標高は1400mくらいです。

林の中を走る部分が多いですが、秋は紅葉が美しく周囲の山全体が鮮やかに色づきます。
ルートの詳細は、下記のリンク先を参照してください。

上信スカイライン(万座道路)

長野県高山村と群馬県嬬恋村万座温泉を結び、長野と群馬の県境にある山の上の標高1800mほどの所を走っている道です。
途中には、ジプリアニメの世界を連想させるような独特の景観で人々を惹きつける「毛無峠」があり、ここを目指してやってくる人も少なくありません。

おすすめポイント
標高1800mの高原の道ですが、県境の稜線に沿ったほぼ平坦な道なので、この高さを走っていることを忘れてしまいます。
長野県側からスタートすると、標高差1000m以上を一気に駆け上がります。その後も稜線近くを走るため周囲が開けた場所が多く、開放感のあるツーリングを満喫できます。
また、途中にある「毛無峠」はジプリ作品を思わせる独特の景観が広がり、この景色を求めて多くの人がやってきます。一度は訪れてみたい場所です。
ルート周辺には、万座や草津など、名だたる温泉地があることも魅力です。

ルートの詳細は、下記のリンク先を参照してください。

高ボッチスカイライン(林道鉢伏線)

「鉢伏山」は松本盆地の東にあるなだらかな山で、「高ボッチ山」と合わせて台地のように広がっています。
この1600mほどの山の上を走るのが、「高ボッチスカイライン」と「鉢伏山スカイライン」です。
松本盆地を挟んで北アルプスに向かい合うため、美ヶ原などと同様に、ここもアルプスの展望台といった景観が広がります。
高ボッチ高原はアニメ作品にも関係が深いため、近年は新たな層の訪問者も増えています。

おすすめポイント
広々とした草原の中を行く道は、霧ヶ峰にも匹敵するのではと思う規模です。ルート沿いは樹林帯が少なめで、展望が開けるのも魅力です。
林道終点から鉢伏山頂までは歩いて15分ほどなので、ぜひ山頂まで足を伸ばしてみてください。アルプスの展望が広がります。

高ボッチは「ゆるキャン△」の聖地なので、ファンの皆さんもたくさん訪れています。また、「君の名は」の舞台のモデルになっている諏訪湖の眺めも印象的です。
ルートの詳細は、下記のリンク先を参照してください。

おわりに

コロナの影響がなくても、梅雨の頃は山へは出かけにくい時期ですが、実際走る機会もない日々が続いているので、今回はおすすめルートについてまとめてみました。
今年の梅雨はけっこうしっかり雨が降っています。
この雨では、林道の通行止め区間の復旧は進まないだろう、と思っているところですが、次回はダート林道の入門ルートを取り上げてみようと思います。