ジムニーの5ドア車「ジムニーノマド」が、ついに国内で発売されました。
海外ではすでに販売されていたので、日本国内での販売も時間の問題でしたが、ようやくその時が訪れ、待ちかねた方もたくさんいると思います。
今回は、5ドアになった「ジムニーノマド」についての感想です。
待望の5ドア

注文が殺到し、現在受注をストップしているという「ジムニーノマド」は、欲しいと思っても実際に手に入るのはいつになるのか、見当もつかない状況です。
今回は、そんな皆さんお待ちかねの「ジムニーノマド」についての感想ですが、このブログでは車両の性能等については触れず、ほぼ使い勝手についての話になります。
人々は、「ジムニーの5ドアに何を求めていて、どうなったのか」についての感想です。
私もかつてジムニーに乗っていたことがあるのですが、その頃はこの車に3人以上乗せたことはありませんでした。
3ドアのジムニー(シエラを含む)は後部座席の使い勝手がよいとは言えず、日常で使用する場合にはほぼ「2人乗り」という使い方になっていました。
狭い後部座席は畳んで、荷台を広げている状態が多く、自分の中では「そういう車である」という位置づけだったので、特に不満があるわけではありませんでした。
しかし、この車を日常でも使う方々にとって、もう少し後部座席が広く使えたら・・・と思うであろうこともよくわかります。
だから、後部座席にもドアがあり、もっと様々な使い方ができる5ドアがあったら・・・と希望するのはごく自然なことだと思います。
どういう乗り方をするかで変わる価値

ジムニーは、軽自動車の小さな車体とラダーフレーム採用の堅牢な造りで、林道などを走るのに本当によい車だと思います。
ジムニーのような車で林道などを走りたいのなら3ドアで十分な気がしますが、こんなにも5ドアが求められているのは、走り以外の部分、「日常での街乗り」や「アウトドアでのレジャー」に使いたいという人たちの要求があるからなのでしょう。
だから、「ノマド」は走りというよりは、使い勝手という「利便性」を求めた結果生まれたモデルです。
しかし、これまでの走破性能は残しつつ、利便性を高めたという面では、少し中途半端な気がしたのも事実です。
アウトドアで使うなら、座席は車内で寝られるようなフルフラットを可能にしてほしいし、街で乗るならウィンドウの開閉はドアでできるようにしてほしい、などいろいろと感じる部分が多いです。
とはいえ、ジムニーを街乗りなどの普段使いする人は「5ドア」を選択するだろうし、あくまで走りの道具と考える人は「3ドア」という住み分けができていくと思われますが、3ドアの方が格好いいという人もいると思うので、街乗りでも大人数では乗らない車として3ドアを選ぶ人も少なくないだろうと思います。
野山を走る車としては

そんなわけで、「5ドア」を求めているのは、「走り」よりも、日常の「街乗り」やアウトドアの「レジャー」として楽しむ人たちだと思われ、街でも乗るし、時にはアウトドアにも出かける、使い勝手の良いSUVとして求められているのが「ジムニーノマド」なのです。
しかし・・・
さらに求めたい点
私がかつてジムニーに乗っていた頃、シートがフルフラットにはならず車中泊ができなかったので、後部座席を取り外して車中泊ができるようにしていたことがありました。
これは、登山のアプローチで林道を終点まで走り、車内で前泊をする時などに重宝しました。
今回のノマドでは、室内空間は大きくなったのですが、大人が寝られるほどの広いフラット面を作り出すことはできないようなので、基本的には車中泊には向いていません。荷台も後部座席を前に倒した時に全面フラットにはならず、大きな荷物は載せにくいようです。
こうした仕様を見ると、アウトドア用というよりは「街で乗る車」という印象がぬぐえません。
SUVとしての使用を考えるなら、フラットな荷台やキャンプの代用としての車中泊ができるなど、車両の使い勝手の部分をもっと考えてほしかったと思いました。
アウトドアへ走り出さないと、せっかくの車両性能がもったいないと思うので、ちょっと残念な気がします。
今どきのSUVに比べてリーズナブルな価格だと思いますが、少し価格は上がっても、そうした機能を備えた内装に整えていったほうが、喜ぶ人が多いのではないかと思いました。
今のところの結論
オフロード仕様の厳ついスタイル、価格もそこまで高くないということで、多くの人がこの車を求めているのだと思います。
走行性能は十分なのでしょうが、アウトドアでの使用に関して大きなメリットを感じる仕様ではなく、総合的に見ると、山間地や積雪の多い地方で求められる使い勝手のよい車であり、基本的には「街で乗る車」なのではないかと感じました。
思いつくままいろいろ書いてきましたが、そうは言いつつも、いつか林道を走る「ジムニーノマド」に出会える日を、楽しみにしている自分がいます。
