新型コロナは、いよいよこの春からインフルエンザと同様の扱いになるようです。
旅行需要もだんだんと増えてきているそうで、人々が自由に旅ができる環境が戻りつつあります。
今回は、このブログの中心でもある自家用車利用の旅を、費用をおさえて「安く」行う方法についてです。
費用をかけない旅のスタイル
物価の高騰が続き、給料も増えない今、「お金をかけずに旅を楽しみたい」と思っている人も多いと思います。
今回は、費用抑制の対応策や、実践してみて思うことなどをまとめてみます。
大きな2つの支出
旅で最も大きな出費になるのが「交通費」と「宿泊費」です。
支出を減らすには、この2つを何とかすることが重要になります。
交通費
遠方へ旅をする際、安価な交通手段として「青春18きっぷ」を利用した列車の旅はかなりリーズナブルだと思うのですが、この切符は期間限定でいつでも利用できるわけではないし、急行などには乗れないので、うまく使うのはけっこう難しいと思います。
こうしたお得な企画切符の多くは、期間が限定されたり年齢制限があったりという条件があるので、いつでも誰でも使えるわけではありません。
一般的に短時間で移動できるものほど交通費は高くなるもので、「時間をお金で買う」といった側面があります。
時間がないのであれば、高速で移動できる交通機関の利用が避けられませんが、多くの時間が確保できるのであれば、それほど費用をかけない旅が可能です。
究極の交通費削減方法は「徒歩」や「自転車」といった自力で進む方法ですが、これだと「ただ」ですが、膨大な時間がかかります。
いずれにせよ、安い旅をするには、どうしても「時間」が必要になるようです。しかし時間の確保さえできれば、「交通費」を安くする選択肢を手に入れられます。
宿泊費
何日もかかる長い旅になると、どこかで宿泊をしなくてはなりません。
「宿泊費」は安い宿を探せばいろいろとあるので、それなりに抑えることができますが、もっと安くということであれば、キャンプ場にテントを張って泊まるということもできます。
究極には「野宿」という手段もありますが、さすがにこれは安全面などを考えると難しい点も多く、簡単にできるものではありません。
しかし、四輪自家用車を使えるのであれば、車内に寝ることで宿泊費をただにするができ、合わせて移動手段も手に入れることができます。
テント代わりにも移動の足にもなる自家用四輪車を利用することは、安い旅をする上で最強のアイテムになると思います。
現実的な方法は「車中泊の旅」
このようなわけで、最も現実的に費用をかけない方法となると、移動も宿泊もできる自家用車利用の「車中泊」での旅ということになります。
車を利用することで「宿泊費」を使わず、「交通手段」も手に入れられるという、一石二鳥の旅の方法です。
費用をかけない旅に必要なこと
時間がたくさんある
一つ目はこれまでも述べてきたとおり、「多くの時間を用意」することです。時間さえあれば、旅をかなり安くすることが可能です。まさに「時は金なり」。
車を利用できる
有料の高速道路を使わず、燃費のよい車を使用すれば、燃料代は交通機関の運賃よりもかなり抑えることができます。
複数人での旅になると、一台あたりの費用は変わらないので、そのメリットはさらに大きくなります。
また、自家用車の旅は乗り換えがないので、効率よく多くの場所を訪ねることができる方法でもあります。
遠距離の移動では、飛行機や新幹線利用に比べて多くの時間がかかりますが、目的地へ直接乗り付けることができ、宿泊まですることができるのが強みです。
車旅のメリット
「安さ目当て」で車中泊の旅を考えてきましたが、車旅はそれ以外にも多くのメリットがあります。
①時間に制約されない
車旅のメリットはたくさんありますが、私が最もよいと思っているのは、時間的な制約が少ない点です。
交通機関利用のように、時刻表を見て出発の時刻を決める訳ではないので、深夜であろうと早朝であろうと、24時間自分の都合で時間が決められ、出発したり帰宅したりできます。
仕事を持つ人は、週末などの限られた時間の中でやりくりしなくてはならないことも多いですが、仕事終わりに「とりあえず出発しよう」ということが簡単にできます。
②目的地へ直行できる
交通機関を利用すると、目的地に着くまでにいくつもの乗り物を乗り換えて行くことになります。
それらに乗降しながら移動するには、荷物の量も限られるし、乗り物の時間に合わせて行動しなくてはならないので、時間的な制約もとても大きいです。
車なら、交通機関の時間を気にすることもないですし、多少荷物が多くても面倒な荷造りも必要なく、車に放り込んでそのまま目的地に直行できます。
③費用が抑えられる
下道なら燃料費のみ
この記事の話題の中心「費用」についてです。
ガソリンなどの燃料は値上がりが続いていますが、いろいろ比較してみても、やはり燃料費はそこまで高くはないと思います。
高速料金はけっこう高価なので使わない前提ですが、下道を走れば交通費は燃料代のみなので、かなり費用が抑えられます。EVやハイブリットの車であれば、尚更です。
それに合わせて、「車中泊」をすれば宿泊費を浮かせることができるのですから、車旅のメリットは大きいです。
時間はかかりますが、高速だと通り過ぎてしまうような所にも、下道だと立ち寄る機会ができたりするので、節約した費用で道すがら地元の名物などを味わいながら旅をする、なんてこともできます。
最低限必要なものは?
時間と自家用車
今まで書いたことは、ほぼすべて「時間」があってこそ可能なことばかりなので、まずは時間を確保することです。
そして「自家用車」です。可能であればハイブリット車を利用したいところです。(EV車の利用はまだ充電等に関して難点もあるので、長旅には不安があります)
宿泊場所の選定
車中泊をするには、どこかに駐車して宿泊するわけですが、この場所の選定はけっこう難しいと思います。
当日暗くなってから探すということがないように、事前にネット等で調べて、宿泊候補地を考えておくべきです。
良さそうだと思っても、実際に行ってみたら施設が整っていなかったり、雰囲気がよくなかったりすることがあるので、いくつかの候補を考えておくことも必要です。
高速道路のSA、PAの利用
近くに適当な車中泊場所がない場合、一時的に高速に乗ってサービスエリアやパーキングエリアを利用するのもよいと思います。
こうした施設には広い駐車場があり、24時間利用できるトイレなど車中泊に必要な設備がそろっているので、ありがたい場所です。
SA、PAは車中泊をしてよい場所というわけではありませんが、車内で完結する車中泊であれば、「仮眠」という扱いでうるさく言われることはないので、近くに適当な車中泊候補地がない場合は重宝します。
持ち物
初めて車中泊をする時に、最小限必要になるものです。とりあえずこれだけ揃えて、あとは工夫次第で追加してください。
○寝具(シュラフが便利、布団などでも可、普通の乗用車は座面が完全にはフラットにならないので、クッションやマットなどを用いて寝心地をよくする対策が必要です)
○洗面用具(タオル、歯ブラシなどの他、お風呂用品も持参して温泉も楽しめるように)
○車中泊用の衣類、防寒着(寝間着になるもの、ジャージなど、夜は寒いので防寒着も必要)
○窓を覆うシェード(プライバシー保護用、車種に合うものがいろいろ市販されているし、自作でも作れます)
○懐中電灯(夜間の行動に必須)
○サンダル(ちょっとした車外への外出用)
車中泊の注意点
車中泊禁止場所の確認
車中泊は何処でもできるわけではなく、明確に禁止されているところもたくさんあります。
ルールを守り、迷惑にならないように行うことが最低限のマナーなので、目的地周辺の車中泊情報を調べて、候補地を事前にチェックしておきましょう。
場所によっては警察の職務質問を受ける可能性もあるので、しっかりと考えて適切な場所を選定したいところです。
ホテル利用も視野に入れて
実際のところ、特別な装備のない普通の乗用車では、車中泊を何泊も続けることは大変です。疲れも蓄積すると思います。
行程を考えながら、一泊は車中泊して費用を抑え、翌日はホテルを利用してゆっくりするというような、両者を並行して利用するくらいがちょうどいいかなと思います。
おわりに
「車中泊の旅」は、費用削減になるだけでなく、様々な楽しみがあるものです。ドライブが好きな人なら、きっと思い出に残る旅ができると思います。
特別な装備がなくても、とりあえず普通の乗用車で始めてみることで、新しい世界が広がるかもしれません。